Infoseek 楽天

広島・菊池 3試合連続決勝打!チームは7月20日以来の首位浮上「しっかりバットが出てくる状態」

スポニチアネックス 2024年8月2日 5時48分

 ◇セ・リーグ 広島2―1DeNA(2024年8月1日 マツダ)

 広島・菊池涼介内野手(34)が1日のDeNA戦(マツダ)で3試合連続の決勝打を放った。1―1の8回2死一、二塁で、三塁後方へ落とす値千金の適時内野安打。頼れるベテランの一撃で3連勝のチームは、阪神に3連敗を喫した巨人を抜いて7月20日以来の首位に返り咲いた。

 菊池の執念が、白球に乗り移った。1―1の8回2死一、二塁、カウント2―1。中川虎の内角高めフォークに詰まりながらも三塁後方へ決勝の適時遊撃内野安打を放った。

 「パッとしないロブショットみたいな安打になった。でも、いいところに落ちてくれて良かった。本当に1点の積み重ねは大変だなと感じた」

 1点を争う終盤の勝負どころで、頼れるベテランが存在感を発揮した。7月30日DeNA戦から自身初となる3試合連続決勝打。まさしく菊池のバットがチームを3連勝に導いた。「どういう反応していいのか分からないけど、うれしい」。34歳の“初体験”に、笑みがこぼれた。

 今季は打順が固定されないこともあって、打席で考えることが増えた。調子が上がらず、今も打率・216。だが苦しい日々を過ごした前半戦を一区切りに、球宴明けの後半戦からはリスタートの気持ちで試合に臨めている。その裏には、新井監督の言葉があった。

 「監督にも声をかけていただいて、“後半戦はゼロから”というふうに言っていただいた。ゼロではないが、また新たにスタートを切ろうと思って、毎日やっている」

 指揮官の言葉で、精神的余裕が生まれた。前半戦は「凡打になったら嫌だなという気持ちが強かった」と消極的な精神状態にあったが、今は違う。「納得する凡打がある中で、しっかりバットが出てくる状態にある」。心境の変化が、結果に直結。その指揮官からも「しっかり振れているし、本当に連日ナイスバッティング」と賛辞を受け取った。

 同点の7回2死一塁の守備では、右翼手前への浅い飛球を二塁守備位置から追いかけて背走キャッチ。鉄壁の守備でも、チームを救った。チームは3連勝で、7月20日以来の首位に返り咲いた。だが本当の戦いは、これから。それは百戦錬磨の菊池が一番、分かっている。「順位はあとからついてくる。本当に目の前の一戦一戦を戦うだけ。打者陣で引っ張っていけるようにしたい」。一戦必勝で、勝負の8月戦線を戦い抜く。(長谷川 凡記)

この記事の関連ニュース