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大岩監督、取材エリアで思いあふれる…「サムライブルーでスペインに勝って」 言葉絞り出す

スポニチアネックス 2024年8月3日 4時7分

 ◇パリ五輪第8日 サッカー男子準々決勝 日本0―3スペイン(2024年8月2日 リヨン競技場)

 22年3月から始まった大岩ジャパンの旅が終わった。サッカー男子は準々決勝が行われ、56年ぶりのメダル獲得を目指した日本は強豪スペインに0―3で完敗。オーバーエイジ(OA)枠不在の23歳以下で戦い続けた冒険が幕を閉じ、大岩剛監督(52)は選手たちへ、A代表やW杯、その先の未来へ思いを託した。

 大岩ジャパンはスペインの壁を超えることができなかった。22年の親善試合に続き、零敗。日本にとっては21年東京五輪準決勝で敗れた因縁の相手がまたも立ちはだかった。大岩監督は試合後、取材エリアで思いを語った。

 「悔しいですね。ただ、選手もスタッフも良くやってくれた」

 チームは22年3月に発足。攻守に切れ目のない連係を意味する「シームレス」を合言葉に運動量豊富なシステムを構築した。パリ世代は新型コロナウイルスの影響で国際大会の経験が少なかった中、今年4~5月に五輪最終予選を兼ねて行われたU―23アジア杯カタール大会で優勝。立ち上げ当初から招集してきた選手が所属先の海外クラブ事情で呼べず、今大会はOA枠ゼロでもチーム一丸で1次リーグを突破した。

 「多少は評価が低い中で(大会に)入ってきて、勝つことによっていろんな注目があった。それに流されず、ブレずにやれたというのは自信にもなった。賛否はあると思うが、U―23(23歳以下)の選手だけでやれたというのは、もの凄く価値があることだと思う。それが選手にとってどう自信がね…。負けたという事実があるんで、自信がどこまでついてるのか分からないけど、今後の彼らのサッカー人生に少しでも頭に残ってるような大会であり、チームであったらうれしい」

 報道陣から“五輪代表監督として過ごした時間”について質問されると、思いがあふれた。

 「日本代表という、五輪を目指すという、いろんな壁というかね、いろんな障がいがありましたけど、選手がね、うん、ほんとに成長したと思います。なんか…若い選手たちなんでね…いろんな…」

 選手は今後、国内外それぞれの所属クラブへ戻り、新たな一歩を踏み出す。「(今後の代表活動は)サムライブルーしか、この年代の子たちはないので、そういうチャンスがあれば、ぜひ、スペインに勝ってもらいたい」と指揮官。“監督にとってどういうチームだったか”という最後の質問には、これまでの思いがあふれたかのように感極まって答えることができず、静かに取材エリアを去った。

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