◇パリ五輪第9日 陸上(2024年8月3日 フランス競技場)
男子100メートル予選が行われ、4組で走ったサニブラウン・ハキーム(25=東レ)が10秒02(無風)をマークして2位に入り、4日(日本時間5日)の準決勝に進んだ。このタイムは五輪の同種目で日本人最速。これまでは16年リオ五輪の山縣亮太の10秒05が最速だった。
200メートルで予選落ちだった21年東京五輪は無観客開催。2度目の夢舞台で、フランス競技場を埋めた大歓声を堪能した。「めちゃくちゃ楽しいですよ。やっぱり人が入ってると全然違う。去年のブダペストより2、3倍多いと思うのでいいっすね」と笑った。
五輪での日本人最速タイムも意に介さない。「大丈夫っす、気にしなくて。もっとどんどん上がるんで、大丈夫っす」。これが限界ではないことは、自分が一番理解している。
勝負の準決勝は4日(日本時間5日)。「明日は練習でやっていることをしっかり出すだけ。何やってもあまり変わらない。自分自身の走りをしてしっかり決勝につなげて、そこで勝負できれば」。自分を信じて、1932年ロサンゼルス五輪6位の吉岡隆徳以来、92年ぶりの日本人ファイナリストへの道を切り開く。