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ソフトバンク・山川が止まらない! 8戦5発「いやーもう、完璧でしたね。はい」キング争い2位と3差

スポニチアネックス 2024年8月4日 5時2分

 ◇パ・リーグ ソフトバンク7ー8日本ハム(2024年8月3日 みずほペイペイD)

 ソフトバンクの山川穂高内野手(32)が、日本ハム戦で6―6の7回無死から一時は勝ち越しとなる19号ソロ。2年ぶり20本塁打へ王手をかけた。チームはリリーフが崩れ逆転負けしたものの、球宴明け8試合5発と量産態勢。「鷹の祭典」から生まれ変わった「鷹祭SUMMER BOOST」の連勝は4で止まったが、頼れる4番は止まらない。

 しばらく余韻に浸っていたかった。山川はフルスイングした後、右膝をついて動かずに打球を見つめていた。そしてバットを放り投げ、一塁ベンチに笑顔を送ってからダイヤモンド一周を始めた。

 「いやーもう、完璧でしたね。はい」

 打たれても必死に投げ続けるエース・有原を、不動の4番が援護したのは6―6の7回無死での4打席目だ。1ボールから4番手・池田のカットボールにバットを振り上げた。強烈な速さの飛球は左翼席中段に着弾した。一時、勝ち越しと4試合ぶり19号ソロ。7月26日オリックス戦からの後半戦8試合で5本塁打だ。リーグ2位のロッテ・ポランコに3本差をつけて、キング争いをリードする。

 7月22日、札幌市内の割烹料理店で小久保監督と初めて打撃論を交わしたことが、すべての始まりだ。「確実にそれがきっかけ」。回転で打とうと意識するあまり、フォームが前のめりだったが、体重を残すように打つことで悩みが消えた。ほぼ毎試合後、屋内の打撃ケージで打ち込み、過去の映像を見返した男が、8月は誰より早く帰宅。ルーティンの変化もまた、納得のいく形ができつつある証拠だろう。

 4番として、思い切りも良くなっている。この日は、2安打1打点で4試合ぶりのマルチ安打。2―1の3回無死一塁では強烈なゴロの左前打を放った打席は「ホームランを狙っていきました」。4回2死では球種を読み違えて一邪飛となり、悔しがったが、ファーストスイングで仕留めにいく姿が目立つ。

 勝利していれば優勝マジック再点灯だったが、逆転負け。小久保監督も「よく勝ち越したし、打線もよかったです。7点取ったし文句はないでしょう」と打線には納得顔だ。

 昨季までの「鷹の祭典」がリニューアルされた「鷹祭SUMMER BOOST」は5戦目で初黒星。みずほペイペイドームでの連勝も6で止まったが、山川が取り戻した破壊力、勢いは止まらない。まさに、打線を「BOOST」させている。(井上 満夫)

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