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離脱に悔しい思いも…帰ってきたロッテ佐々木朗希「残り試合、全部勝つつもりで」吉井監督も期待

スポニチアネックス 2024年8月4日 11時1分

 右上肢のコンディション不良のため、出場選手登録を外れていたロッテ・佐々木朗希がようやく帰ってきた。1日の西武戦に先発。約2カ月ぶりの復帰マウンドは5回72球を投げて3安打1失点で今季6勝目を挙げた。1球だけだったが、自身の代名詞でもある160キロもマークし、復活を印象付けた。

 立ち上がりはまさに手探り。決して良いと言える状態ではなかった。直球がシュート回転して左打者の外角高めに抜け、フォークもコントロールできていなかった。結果、力をセーブしながら直球で押す形になったが、初回2死から蛭間に左中間二塁打、続く山村には右前打を浴びた。右翼・藤原が好返球で蛭間の生還を阻止したものの、先制点を許していれば、全く違った展開になっていたかもしれない。本人が「今日は野手の皆さんに感謝です」とコメントしたのも当然だった。

 今季、開幕からローテーションを守っていた佐々木だが、5月24日のソフトバンク戦後に「右上肢の回復の遅れ」を理由に出場選手登録を抹消された。2週間空けて6月8日の広島戦で復帰。6回3安打1失点、9奪三振で5勝目を挙げたが、その5日後に「右上肢のコンディション不良」で再び離脱することになり、復帰まで約2カ月を要することになった。

 「右上肢」とは…。肩なのか、肘なのか、あるいは別の箇所なのか、詳細は明らかにされていないが、違和感は元々あったそうで、離脱時の状態については「試合で投げられるコンディションじゃなかった」と説明。「体のケアについては、もちろん開幕前から気をつけながらやっていて、その中でのトラブルだった」と明かした。

 1年間フル稼働を目標に掲げながら2度の離脱、しかも長期に渡り悔しい思いはある。ただ、起きたことは元には戻せない。2軍でのリハビリ中は「復帰してから離脱前より良いピッチングをすることだけ考えてやっていました」と焦ることなく、前向きに練習に取り組んだ。

 角中の2ランで先制した直後の5回は球速が1段上がった。2死二塁から鈴木に中前適時打を浴びて1点を失ったが、「真っすぐだけですけど、最後良くなった」と手応えを感じての降板となった。吉井監督は「無事に終えて良かった」と安どし、「馬でも初戦は走らない子がいるので、これで変わってくると思います」と期待。今後はリカバリーの状態に問題がなければ、ローテーション入りさせる方針だ。

 8月は10日~18日に9連戦が組まれ、31日間で27試合の過密日程。15年サイ・ヤング賞左腕のダラス・カイケルも獲得したが、首位ソフトバンク追撃には佐々木の存在は絶対に不可欠。「残りの試合、全部勝つつもりで1試合1試合投げたいと思います」という佐々木の快投に期待している。(ロッテ担当・大内 辰祐)

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