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巨人・菅野 昨季から完全復活!2年ぶり10勝 江川超え9度目2桁勝利

スポニチアネックス 2024年8月5日 5時32分

 ◇セ・リーグ 巨人4―1ヤクルト(2024年8月4日 東京D)

 巨人・菅野智之投手(34)が4日のヤクルト戦で先発し、7回を5安打1失点。2年ぶり9度目となる2桁勝利を挙げ、球団では江川卓の8度を超えた。自己ワーストの4勝と苦しんだ昨季からの完全復活。10勝目は両リーグトップタイとなった。1人で貯金8をつくる奮闘ぶりを、阿部慎之助監督(45)も絶賛。2位のチームは2カードぶりの勝ち越しを決め、首位広島を1ゲーム差で追走する。

 通過点でしかない。菅野はお立ち台から高らかに宣言した。「杉内コーチと内海コーチと最低15勝という目標があるので、そこまで頑張ります」。2年ぶり9度目となる2桁勝利。8度の江川卓を超える数字にも、感傷に浸ることはなかった。

 「野球人生を懸けて今年一年臨んでいる」

 34歳の覚悟はキャンプ初日から周囲に伝わっていた。一番乗りでブルペン入り。阿部監督が「体の出来も全然違いましたし、今年に懸ける思いを凄く感じた」と振り返れば、杉内投手チーフコーチも「キャンプのブルペンを見て今年いけるなと。できない人に15勝とは言わないよ」と呼応した。首脳陣の「先頭に立ってやってくれ」という思いに応え、投手陣のウオーミングアップは常に一番前。背中で姿勢を示し続ける投手陣最年長に、指揮官は「それがこういう成績になっていると思う」と目尻を下げた。

 昨年は右肘の張りで開幕投手を回避。長いリハビリ期間に「そりゃ“そういう動きをしてたら痛くなるよね”と思った」と動きを見つめ直した。意識したのはイメージと実際の動きのギャップを埋めること。「何か動作を変えようと思ったら、頭で思い描いているのを100%だとしたら、250%ぐらいでやらないといけない」。理想とする動きを手にしたことで、大きな故障はなく、この日、規定投球回にも到達。「イニング数はチームの勝利に直結するものだと思うし、こだわっている」とうなずいた。

 44歳の石川との2年ぶりの投げ合い。「石川さんの姿は僕たちベテランみんな刺激になっている。僕もまだまだいけるって姿を見せたかった」。最速150キロの直球と多彩な変化球で、7回5安打1失点に封じた。これで10勝2敗。阿部監督は「貯金できる投手って素晴らしい。自信にして15、16勝とできるように頑張ってほしい」と期待する。「通過点も通過点。できると思ってやってきた」と菅野。これが、大黒柱だ。(小野寺 大)

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