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「現役最高齢」桂米丸さん死去、99歳 新作で人気 オンライン寄席、番組出演…最期まで精力的に活動

スポニチアネックス 2024年8月5日 11時19分

 落語家の四代目桂米丸(かつら・よねまる、本名須川勇=すがわ・いさむ)さんが1日に老衰のため都内の病院で死去したことがわかった。99歳。最高顧問を務める落語芸術協会が5日、伝えた。現代まで長きにわたり活躍した、その功績を振り返る。  

 米丸さんは1925年4月6日生まれ、神奈川県横浜市出身。46年4月、五代目古今亭今輔に入門。旧制鎌倉中学(現:鎌倉学園)を経て、専門技術者養成の国策に基づき創設された旧制東京都立化学工専を卒業。尋常小学校の最終学歴が当たり前だった当時の噺家においては異例の高学歴での入門だった。

 協会は「令和6年8月1日(木)午後4時45分、当協会最高顧問 四代目桂米丸(本名:須川勇)が老衰のため、都内の病院にて逝去しました」と発表。「大正生まれで現役最高齢、終戦直後新作派の古今亭今輔門下に入門し、新作落語一筋を貫いた落語家でした。落語界で大いに売れるとともに、テレビ黎明期、開局と共にテレビスターとしても売れに売れ続け、広くお茶の間に愛された師匠でした」としのんだ。

 米丸さんはホームコメディーやSFなどの新作で人気を集め、92年に紫綬褒章、98年には勲四等旭日小綬章を授与されるなど高く評価されていた。

 また、15年には落語家として四代目古今亭志ん好以来となる90歳を迎えており、この時点で東西落語界あわせて最高齢の噺家に。23年現在でも活動を継続している落語家としては最年長であり、以降も寄席を中心に活動を続けていた。同年7月12日には五代目林家正蔵の記録を抜いて、生没記録の確かな落語家としては史上最高齢に。

 なお、新型コロナウイルスの流行に伴い、大事をとって20年以降は寄席への出演は控えていたが、引退状態にあるわけではなかった。その後もオンライン寄席、番組出演などで精力的に活動。24年には満99歳(数え100歳)の白寿を迎えた。

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