阪神今季初の9連戦の先陣を切るのは才木だ。6日のヤクルト戦先発に備え、甲子園の室内練習場でキャッチボールなどで軽めに調整。現在リーグトップ20本塁打の村上らを擁する強力打線に右腕が立ち向かう。
「明日ミーティングがあると思うので、そこでしっかり確認したい」
今季の才木は、被本塁打がわずか2本。このまま一発を許さずシーズンを終えればプロ野球タイ記録となり、セ・リーグ最少記録(4)も十分狙える位置にいる。2被弾のうち1本は、4月7日に神宮でのヤクルト戦でオスナに許した2ラン。今季4試合に登板したツバメ軍団には1勝1敗で、防御率は3・00とセ5球団の中では最も良くないだけに、警戒心は高まる。
「ホームランも入りやすい。一発注意のところは気をつけて。(ただ、)慎重になりすぎてもしんどいので、ストライクゾーンで勝負する攻めのピッチングをしていきたい」
勝てば自身初の10勝目となる。かねて勝利数よりもイニング数にこだわっている才木は、節目の1勝を目の前にしても変わらない態度を見せた。9連戦の初戦で救援陣の消耗も避けたいところ。より長いイニングを投げることが重要視される。
「勝つことは結果(としてついてくるもの)なので。自分ができることはしっかりイニングを投げること。最低でも7回はいけるようにしたい」
「日曜日の男」改め「火曜日の男」才木が、首位奪還に向けて弾みをつける。 (松本 航亮)
《セ最少は4本》○…2リーグ制以降、規定投球回以上の投手のシーズン最少被本塁打は2本。56年稲尾和久(西鉄)、12年ウルフ(日)、23年山本由伸(オ)の3人ですべてパ・リーグの投手。セの投手では4本が最少で56年渡辺省三(神)、89年大野豊(広)20年青柳(神)の3人。