◇セ・リーグ 広島5―0巨人（2024年8月6日 東京D）
広島・末包は打った瞬間にスタンドインを確信し、打球を目で追いつつ歩き出した。昇格即「6番・左翼」で先発出場し、自らの復帰戦を祝う7号ソロで勝利を決定づけた。
「復帰一発目だったので、ゾーンでいけると思ったら、全部いこうと思っていた」
4―0で迎えた6回無死の第3打席。初球だった。山崎伊が投じた内寄り高め直球を左中間席へ。8回1死でも中越え二塁打で、復帰即マルチと暴れた。通算20本塁打中、巨人戦8本の“キラー”が本領発揮。首位攻防戦の先勝に貢献した。
左太腿裏の肉離れのため6月26日に登録抹消。約1カ月の期間を活用して回復に努めるとともに、自身の打撃スタイルで最も飛距離が出る方向を研究するなど復帰戦への準備を整えてきた。この日の試合前には新井監督に「今日ホームラン打ちます」と宣言。“予告弾”を決めてみせた。
これで末包が本塁打を放った試合は今季7戦7勝と“不敗神話”も復活。チームは今季最長の7連勝で首位を堅持した。6年ぶりのリーグ制覇に欠かせない、和製大砲が帰ってきた。