パリ五輪のトライアスロンに出場した女子選手がその後、体調不良になり、その後予定していた種目を棄権した選手の検査結果が公表された。
水質低下問題が懸念されるセーヌ川で7月31日、開催された同種目に出場したクレール・ミシェル(ベルギー)はその後、体調不良に陥り、今月5日に予定していた混合リレーはチームごと棄権した。
一部メディアは、ミシェルが大腸菌に感染して数日間、入院していたと報じた。しかしミシェルは自身のSNSで「最近メディアで多くの矛盾した情報が流れている」とし、「いくつかの点を明らかにしたい」と前置き。体調不良は大腸菌が理由ではないといい、数日間の嘔吐(おうと)と下痢で「かなり空っぽになった」と説明した。4日に選手村の診療所で治療を受けたという。
ミシェル選手は、激励のメッセージに感謝しつつ、「出場するチャンスを失ったリレーのチームメートたちにまず心から同情する」と話している。
生活排水が流れ込むセーヌ川は、1923年から遊泳が禁止となっていたが、パリ市は五輪へ向けて約14億ユーロ(約2200億円)を投入して水質改善に取り組んだ。それでも、開会式当日の7月26日から降った雨で水質が悪化。練習中止は合計5日間に及んでいる。トライアスロン男子のレースも1日延期され、レース後には各国に体調不良の選手が続出していた。