第106回全国高校野球選手権大会に出場している金足農（秋田）は、あす9日に西日本短大付（福岡）との初戦を迎える。8日は兵庫県伊丹市内で調整し、オリックス・吉田の弟で最速146キロ右腕・大輝投手（2年）は「絶対に負けたくないので、しっかり1回戦に集中したいです」と力強く語った。
ブルペンでは直球中心に31球を投じ、マウンド上ではけん制も繰り返し確認。大阪入り直後は暑さの影響もあって調子が上がらなかったが「暑さにも慣れて上がってきたかなと思います」と笑みを浮かべた。
大好きな兄へのエールも忘れなかった。兄は6日からの西武3連戦前に「次のカードの僕の成績次第ですね。死ぬ気で抑えて。抑えたら行きたい」と甲子園で応援するための“ノルマ”を設定。6日の登板はなかったが、きのう7日は3番手として1回を3者三振と好投。ネット速報で結果を確認していたという吉田は「昨日は抑えてびっくりしたんですけど」と報道陣を笑わせつつ、この日も登板の可能性があるため「やってもらわなきゃ困るというか、見に来てもらわなきゃ困るので抑えてくれると思います」とエールを送った。
チームは準優勝した18年以来、6年ぶりの出場。当時はエースとして活躍していた兄超えを常に掲げる右腕は「エースとしてしっかり活躍したい」と“金農旋風”の再来を誓った。（村井 樹）