Infoseek 楽天

巨人・戸郷 タイムリー&完封 大瀬良とのノーヒッター対決制し7連勝 阿部監督「凄い価値のある完封」

スポニチアネックス 2024年8月9日 5時32分

 ◇セ・リーグ 巨人5-0広島(2024年8月8日 東京D)

 巨人・戸郷翔征投手(24)が8日、首位・広島戦で118球を投げ、9回5安打、今季2度目の完封勝利で7月5日以来の8勝目を挙げた。ともに今季ノーヒットノーランを記録した広島・大瀬良大地投手(33)と投げ合い、7回には今季初安打となる左翼線適時打。試合前に故郷・宮崎で震度6弱の地震が発生する中、広島の連勝を7で止め1ゲーム差に再接近する原動力になった。

 ベンチで阿部監督に決断を委ねられた。「どうする?」。8回を終え104球を投げていた戸郷。次戦、中5日で14日の阪神戦に向かう予定だったが「迷ったけど、いけるかなと判断した」と続投を志願した。9回も得点を許さず5安打完封勝利。コンビを組んだ大城卓と笑顔で抱き合った。

 「今日は勝ち切らないといけない大事な試合。気合も入っていた」

 今季ともにノーヒットノーランを達成した大瀬良との対決。同一シーズンでの快挙を達成した投手同士の対戦は、22年のロッテ・佐々木とソフトバンク・東浜以来2年ぶりだった。ともに出場した球宴では「お互い“おめでとう”と言い合った」というエースの投げ合いに、バットでも勝った。

 6回まで0―0の投手戦。7回、1点を先制してなお無死満塁で打席が回った。代打を迷った阿部監督は「この調子で代えるのは」と思い直し「初球から打っていい」と指示。初球138キロのカットボールを左翼線へ運んだ。今季初安打だった適時打を、左翼手・末包が後逸する間に3点。三塁に達した戸郷は「甘く来たら全球打とうと。走り過ぎて、最後はつりそうだった」と振り返った。

 試合開始の約1時間前。午後4時43分ごろに故郷・宮崎で震度6弱の地震が発生したのを、登板直前に見たテレビで知った。実家のある都城市も震度5強を計測。「18年過ごした町なので、ほんとにみんなの無事を祈ることしかできない」。地元への思いも背負い、好投につなげた。

 5月24日の阪神戦でのノーヒットノーラン以来の完封に「ブルペンもチームも助けてくれた1勝。凄い価値のある完封」と阿部監督。首位の広島に再び1ゲーム差とした戸郷は「残り試合も少なくなってきた。なんとか全員で勝ちたい」と力強かった。(青森 正宣)

この記事の関連ニュース