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レスリング・桜井つぐみ 金メダル王手!「絶対優勝」準決勝で吉田沙保里のV4を阻止した32歳に逆転勝利

スポニチアネックス 2024年8月9日 2時3分

 ◇パリ五輪第14日 レスリング(2024年8月8日 シャンドマルス・アリーナ)

 女子57キロ級の桜井つぐみ(22=育英大助手)が8日、準決勝で16年リオ五輪53キロ級金メダリストのヘレンルイーズ・マルーリス(32=米国)を10―4で下し、金メダル獲得に王手をかけた。メダル獲得を確定させた22歳世界女王が目指すはただ一つ。9日に行われる決勝でも、圧倒的な力を見せつける。決勝は9日深夜に行われる。

 過去2戦、失点なく勝利していた「吉田沙保里の五輪4連覇を阻んだマルーリス」にいきなり2ポイント先行を許す展開。しかし、焦らずに隙を突いた桜井が逆転の4ポイントを奪い第1ピリオドを終えた。第2ピリオドに入りギアチェンジ。背後を奪い、アンクルホールドからのローリングと連続得点で突き放した。8点リードの終盤にバックを取られるも冷静に守り抜き10―4で決勝進出を決めた。

 「明日は絶対勝つ気持ちを持って、1試合で全てを出し切って、絶対優勝できるように頑張ります」

 選手としても活躍した父・優史さんが開設した高知クラブで競技を始め、父娘で目指してきた五輪の金メダルにあと1勝に迫った。

 初五輪の初戦。序盤は相手の動きを見極めながらの闘いとなったが、巧みに相手の攻撃を封じ、タックルから得点。前半を3―1で折り返すと、第2ピリオドにも3ポイントを重ね初五輪1勝を挙げた。続く準々決勝も隙を与えぬフォール勝ちを収めていた。

 57キロ級は五輪3連覇を目指していた金城梨紗子(旧姓・川井)が君臨する階級だったが、昨年6月の全日本選抜選手権では準決勝で直接対決し、テクニカルスペリオリティー勝ちで圧倒。名実共に世代交代を果たし、パリへの切符を勝ち取った桜井。父と誓った、そして同じクラブで育った男子65キロ級フリースタイル代表の清岡幸太郎と約束した金メダル獲得まであと1勝。桜井の決勝進出で、日本女子勢の出場4階級連続メダルが確定した。ここまで尾崎と須崎が銅メダル獲得、藤波も決勝進出で銀メダル以上を確定させている。

 ◇桜井 つぐみ(さくらい・つぐみ)2001年(平13)9月3日生まれ、高知県出身の22歳。高知南高、育英大を経て、今年4月から育英大助手。父が開設した高知クラブで3歳から競技を開始。中学校時代は全国中学校大会を3連覇。大学1年だった20年の全日本選手権を初めて制すと、世界選手権では21年は非五輪階級の55キロ級を、22、23年は57キロ級を制して3連覇を達成した。家族は父・優史氏、母・美佳さんと妹2人。

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