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【甲子園】西日本短大付・村上「自分は応援されている」金足農の猛追に「必笑」忘れず140球完投勝利

スポニチアネックス 2024年8月9日 14時45分

 ◇第106回全国高校野球選手権大会第3日・1回戦 西日本短大付6-4金足農(2024年8月9日 甲子園)

 3年ぶり7度目の出場となった西日本短大付(福岡)が金足農(秋田)を下し、2010年以来、14年ぶりに甲子園で勝利をつかんだ。

 エース・村上太一(3年)は8回まで金足農打線を4安打無失点に封じていたが、6点リードの9回に猛反撃をくらい、4失点。それでも最後の力を振り絞って逃げ切り、140球の力投で白星を手にした。

 試合後、村上は9回のピンチについて「仲間がエラーしてきつかったですけど、仲間のために自分は投げ抜いて絶対に勝ちたいなと」と踏ん張ったと振り返り「自分の力を出し切って打たせて取るを意識した。それができてよかった」と汗をぬぐった。

 金足農が打つ度に聖地のスタンドは大盛り上がりする展開となり「(スタンドは)相手を応援しているんですけど、“自分は応援されている”とみんなで話しをして」と相手への応援も自分のものと思い込んだといい「あの場面で苦しい顔をしたら負け。自分の好きな文字である必勝を意識した」と帽子のツバに書き込んだ「必笑」という文字通り、ピンチでも笑顔を絶やさなかった。

 そして、球場全体が相手チームを応援する雰囲気に「初めてなんですけど、金足農さんが昔、そういう応援があったのは分かっていた。それをみんな想像していた。動揺することなくできていた」と村上。金足農が準優勝した2018年の試合の映像などを皆で調べて見たそうで「この応援があるぞ」と選手同士で試合前から言い聞かせていただかに、土壇場でも慌てることはなかった。

また、相手先発・吉田は2年生ながら注目を浴びる好投手だけに「自分は年上なので絶対に負けられない。今日は投げ勝って勝てたのでよかったです」と胸を張った。吉田には「2年生なので、“来年も頑張れよ”と声をかけました」といい、互いの力投を労いあった。

 異様な雰囲気に包まれた初戦に勝利。「この応援も初めての経験。次にとてもいいイメージでつながる」とプレッシャーを次戦へのエネルギーに変えた。

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