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卓球男子 3大会連続のメダル届かず 涙の張本智和「最悪の大会」から「凄くいい大会」へ

スポニチアネックス 2024年8月9日 20時18分

 ◇パリ五輪第15日 卓球(2024年8月9日 パリ南アリーナ)

 男子団体戦の3位決定戦で、日本は開催国・フランスに約3時間に及ぶ死闘の末に2―3で敗れ、銅メダルに届かず。16年リオ銀、21年東京五輪銅に続く3大会連続の表彰台はならなかった。

 第1試合のダブルスの篠塚大登(愛知工大)戸上隼輔(井村屋グループ)が1-3で敗れた。第2試合のシングルスに登場したのは、エース張本智和(智和企画)だ。

 日本は7日の準決勝で、スウェーデンと約3時間半に及ぶ死闘の末に2―3で敗れた。張本は第2試合でシングルス銀メダルのモーレゴードを破ったが、命運を託された第5試合で2―0とリードしながらまさかの大逆転負けを喫した。

 試合終了後はぼう然とした表情を浮かべた後、コートに突っ伏し泣き崩れた。ショックは大きく、「この現実を受け止める方法が死ぬ以外にあるんだったら…。意味が分からない」と追い込まれた精神状態を吐露。3位決定戦について「今の気持ちで言えば頑張りたくない。力は残っていない」と話していた。

 失意から中1日で決戦の舞台へ。相手はシングルスで銅メダルを獲得した、メガネをかけた17歳、F・ルブラン。劣勢の第1ゲームは逆転で奪ったものの、フルゲームの激闘の末に「エース対決」を落とした。第5ゲームは10―7とマッチポイントを握りながら、悪夢の5連続失点だった。

 シングルスの第3試合で、戸上がF・ルブランの兄、A・ルブランを3―1で撃破。再び登場した張本が、自身にとってパリ五輪ラストマッチでゴジをストレートで粉砕した。

 命運を託された最終第5試合は篠塚とF・ルブランの対戦。果敢に格上に挑んだ篠塚だったが、完全アウェーの中で屈して日本は表彰台に立てなかった。勝敗が決まると、張本は真っ先にコートに入り、篠塚を抱きしめた。

 張本は涙をこらえ、「正直、準決勝が終わった時点では最悪の大会と思った。今日勝てなかったけど、凄くいい大会だった。戸上と篠塚と田勢監督、サポートしてくれたスタッフ、みんなと戦えた。メダルにはならなかったけど、このチームを凄く誇りに思います。スウェーデン戦もフランス戦も僕が勝てば終わっていた。2人は責任を感じる必要はない」と話した。

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