◇パリ五輪第15日 ブレイキン(2024年8月9日 コンコルド広場)
パリ五輪唯一の新競技ブレイキンで、湯浅亜実(25=ダンサー名・AMI)が金メダルを獲得し、初代女王の座についた。
決勝で昨年の世界選手権を制したドミニカ・バネビッチ(17=ダンサー名・NICKA、リトアニア)と激突。全てのムーブに魂を込め、夢舞台で最高の輝きを手に入れた。
「決勝は楽しもう、思い切りいこうと思った。まだ実感できていなくて、ふわふわしている」
イタリア人ダンサーと対戦した1次リーグ初戦は第1ラウンドから圧倒。トップロックで華麗なステップを披露すると、そこからパワームーブにつなげダイナミックな動きで会場を沸かせた。第2ラウンドは音ハメでのフリーズも決まり、会場のボルテージは最高潮に。審判からも高い評価を得た。
第2戦はモロッコ人ダンサーと対峙。流れるようなムーブの連続で相手を圧倒。早々に決勝トーナメント進出を決めた。第3戦は1次リーグ首位通過を懸けて中国人ダンサーと対戦。ラテン調の音楽を巧みに表現し、2-0として首位通過を決めた。
準々決勝ではホームの大声援を受けたSYSSYと対戦。華麗なフットワークで会場の心をつかむと、緩急を織り交ぜた完成度の高いダンスで審判の評価を引き出した。完成度を示す項目で相手を圧倒。実力を示し、危なげなく準決勝に駒を進めた。
準決勝では福島あゆみ(41=ダンサー名・AYUMI)を準々決勝で下し勝ち上がってきたINDIAと激突。この日5試合目ながら疲れは見せず、高低と強弱を使い分けたムーブで会場を沸かせた。判定は僅差となったが完成度や音楽性が高く評価され、決勝進出を決めていた。
▼AMI 全部出し切ってステージを楽しめました。最高でした。自分を通してブレイキンがどんなものかをブレイキンを知らない人に伝えることができた。やってよかった。