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ソフトバンク・山川 2戦連発で打撃リーグ2冠再浮上 「しっかり獲れるものは獲っていく」

スポニチアネックス 2024年8月11日 6時1分

 ◇パ・リーグ ソフトバンク6―13楽天(2024年8月10日 みずほペイペイD)

 ソフトバンクの山川穂高内野手(32)が10日、楽天戦の5回に2試合連発の21号3ランを放った。楽天の先発・古謝の直球を捉えてバックスクリーンへ運んだ。後半戦は13試合で7本塁打と調子を上げてキング争いを独走中。打点も67に伸ばしてロッテ・ソトを抜き、リーグ2冠に再浮上した。チームは投手陣の乱調で今季初の2桁失点の大敗。6カードぶりに初戦を落とし、優勝マジックは34のままで足踏みとなった。

 パワーと技術が凝縮された一撃だった。山川が5回に誰もが願っていた最高の結果を出した。

 「完璧でした。打席での気持ちがより入ることはあっても、切れることはない。流れも良かったですね」

 試合は一方的な展開となり、0―9で5回を迎えていた。2死満塁から今宮が中前打で2点を返し、続く栗原も右前適時打で続き、6点差とした。なおも続いた2死一、二塁のチャンスで4番は第3打席に立った。楽天の先発左腕・古謝が1ボールから外角高めに投じた直球をフルスイング。角度29度の打球はバックスクリーンに突き刺さった。8日のロッテ戦に続く2試合連発の21号3ランで一時3点差まで迫った。

 古謝とは今季3度目の対戦だった。過去2戦2敗と苦戦していたドラフト1位左腕からチーム初安打を放ったのも山川だった。2回先頭でフルカウントから直球を捉えて中前に運んだ。古謝からの初安打だった。「球が強い、速い。直球に差し込まれる」。それでも狙い球は直球に絞っていた。

 4回無死一塁での2打席目は2―2から外角高めツーシームに空振り三振。顔をしかめて悔しがった。そして5回、この日3度目の勝負でのファーストスイングで直球を仕留めて、本拠地では3日の日本ハム戦以来となる「どすこいポーズ」を披露。古謝には3敗目を喫したが、一挙6点の猛攻は今後につながる。

 後半戦は13試合で7本塁打と再び量産モードに入った。リーグトップの21本塁打で2位のロッテ・ポランコに3差をつけた。打点も67として65のソトを抜き、打撃2冠に再浮上した。「相手がいることですが、しっかり獲れるものは獲っていく。そこは意識しつついきたい」。バットで獲物を狙う姿勢は常に貪欲だ。

 今季ワースト被安打17の“投壊”で9連戦初戦を落としたが、小久保監督は「今季ワースト(試合)になりそうな中、2アウトから、よく面白いところまでやってくれましたよね」と5回の攻撃を称えた。山川は「明日は明日で切り替えていくだけ」とすぐに次の戦いへ目を向けた。 (井上 満夫)

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