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阪神・高橋遥人のスピードガン以上の球威に凄み感じた元ソフトバンク松田さん 次回はもっと圧倒期待

スポニチアネックス 2024年8月12日 8時1分

 ◇セ・リーグ 阪神4―0広島(2024年8月11日 京セラD)

 【畑野理之の談々畑】阪神・高橋遥人の、いいヒーローインタビューだった。3つ歳をとって28歳になっても、幾度の手術と育成契約の苦しい時期を乗り越えても、のほほんとした話し方は以前のまま。涙、涙の…ではなく、笑顔に包まれていた“復帰あいさつ”だった。

 5回を投げて4安打無失点、7つの三振を奪った。初回から森下翔太、大山悠輔がタイムリーを放つ。4回には前川右京が本塁打。救援陣がいつも以上に気合のこもった投球でゼロでつなぎ、チームのみんなが勝利投手にしてくれた。

 高橋の真っすぐは速い、凄いという話はよく耳にするが、先日、大竹耕太郎からも一つ聞いた。現役ドラフトで阪神に移籍する前の、ソフトバンク時代の話。「高橋遥人の真っすぐが一番速く感じる打者は多いみたいですよ。対戦した選手がベンチに戻ってきて情報共有するじゃないですか。真っすぐがどうだとか、フォークはこんな感じとか。ソフトバンクでは松田宣浩さんが“速い。スピードガン以上”と伝えていましたね」

 いま、150キロ以上を計測する投手は球界にたくさんいる。高橋は140キロ台の中盤から後半が多く、この日の広島戦でも2回2死で菊池涼介へ一度だけ149キロを計測したのが最速。決して際立つ数字ではないが、糸をひいたような伸びが、スピードガン以上の速さとキレを感じるらしい。

 ということで本紙評論家でもある松田氏に確かめてみた。「高橋遥人投手は、グワーってくる感じの真っすぐで、打席ではスピードガン以上に速く感じていましたね」

 1009日ぶりの1軍公式戦のマウンド。岡田彰布監督は、登板翌日の肩と肘の状態を確かめるため、12日に一度、出場選手登録を抹消すると話した。「一回、10日間、外すよ。無理させる必要もないし、張りとか回復具合をみて、また投げる機会はある」

 自力優勝消滅の危機を救った完全復活の89球だが、以前を知る者からしたら「高橋遥人」のピッチングはまだまだこんなものではない。話すときの柔和な雰囲気とは正反対の、松田さんが感じた凄み。次回登板は、もっと圧倒するそんな姿を期待したい。

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