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中日・高橋宏 投打に躍動10勝「まだまだ伸ばしていけるように。通過点だと思って頑張ります」

スポニチアネックス 2024年8月14日 5時48分

 ◇セ・リーグ 中日5―4ヤクルト(2024年8月13日 神宮)

 守護神マルティネスが最後の打者・西川を遊飛に打ち取ると、ベンチで見守っていた中日・高橋宏は表情を引き締めた。6回2失点。自身初の2桁10勝をつかんだ瞬間だった。

 「何て言うか、自分の勝ち試合ではないです。(救援の)藤嶋さんが踏ん張ってくれたのと、野手のみんなに助けられながら、達成できた勝利なので」

 控え目に語っても、その力投は色あせない。直球がシュート回転し3四球と制球は荒れた。初回、安打と四球などで2死一、二塁を招いたが、オスナを高め直球で一邪飛に仕留めて窮地を脱出。6回に村上に適時打を許すなど2点を失ったが後続を断った。150キロ超の直球とスプリットのコンビネーションを軸に守り抜いた。

 バットにも力を込めた。1―0の6回2死満塁。5球ファウルで粘るなどしカウント2―2からの9球目、ヤフーレの内角チェンジアップに食らいつき二塁適時内野安打。この回3得点の口火を切り、「9番で打席に立っている以上は、打席もこだわりたいので、しっかりできたのでよかった」と振り返った。

 これで15試合計106回を投げ、防御率0・68は驚異的。歴代最高は1リーグ時代だった1943年に藤本英雄(巨人)が記録した0・73。規定投球回到達は目前で、偉業達成の期待は高まる。

 3連敗からの脱出に導き、実に今季7度目の連敗ストッパー。7月から6戦6勝と伸ばし、「まだまだ伸ばしていけるように。(10勝は)通過点だと思って、頑張ります」と力を込めた。(湯澤 涼)

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