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4月の不振から立ち直り43本塁打、OPS1・174のジャッジ 好転の理由は打席での構え方変えたこと

スポニチアネックス 2024年8月15日 12時40分

 ヤンキースのアーロン・ジャッジ外野手(32)が14日(日本時間15日)、敵地でのホワイトソックス戦に「3番・DH」で先発出場。MLB通算300号となる今季43号を放った。955試合での300本塁打到達は史上最速。これまでの最速記録はラルフ・カイナーの1087試合だったが、大幅に更新。1000試合未満での到達は史上初となった。

 そのジャッジだが、4月は不調、打率.207だった。そこから立ち直り、今や43本塁打、110打点、OBP・OPS1・174と他の打者を圧倒している。

 なぜ成績が好転したのか。スポーツ専門サイト「ジ・アスレチック」のブレンダン・クゥティ記者がスタンスを微妙に変えたことがうまくいったと報じている。

 5月5日、タイガースのエース、タリク・スクバルと対戦するため、通常のオープンスタンスでなく、わずかに閉じ、足を投手の方に向け、少し直立した姿勢にした。1-1カウントから、スクバルの97マイルの速球を右中間のスタンドにソロホームランとしている。そこから今のように打ち出した。ジャッジはこの変更で、スライダーなどで外角を攻められたときにうまく対処できるようになったと明かす。

 5月4日までの時点で、ジャッジはスライダーに対して打率.154、長打率.333だったが、5月5日以降は打率.348、長打率.812である。「外の球にうまく対応できるようになった。多くのチームはスライダーを外角に投げ、その後に内角の速球を投げて、また外にスライダーをという感じで攻めてくる。少し閉じたスタンスにしたことでうまく対応できる」。そしてフロントフットが目標に近い位置に着地、ほぼ直線的に投手の方を向くようになった。「着地した時はいつもスクエアにと思っているが、スタートが外側すぎると、スクエアに戻った気がしない。そのため、外角の球が遠く感じる。だから、よりスクエアにスタートすれば、ボールに対してより良い対応ができる」。

 アーロン・ブーン監督は「ジャッジのスイングが、変更後、よりボールに対し、まっすぐに出るようになった」と指摘する。「シンプルで、動作が非常に効率的になった。その上で冷静で球種をしっかり見極め、何を狙っているのかを理解している。多くを求めすぎない。よりスイングを強くしたり、余計な力を入れる必要がないこともわかっている」。ちなみにこういった微妙な変更は一度きりではない。ジャッジはその後も適切なバランスを見つけるために調整を続けている。「今の立ち方はすごく気に入っているのではないか?」と記者に聞かれると、「今のところはね」と微笑みながら返事をしたそうだ。

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