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松山 初の年間王者へ好発進!パリ五輪銅の勢いそのまま PO第1戦1差2位

スポニチアネックス 2024年8月17日 1時31分

 ◇米男子ゴルフツアー フェデックス・セントジュード選手権第1日(2024年8月15日 米テネシー州 TPCサウスウインド=7243ヤード、パー70)

 世界最高峰の米ツアーNo・1の称号、年間王者の座を懸けたプレーオフシリーズが開幕。パリ五輪銅メダルの松山英樹(32=LEXUS)は7バーディー、2ボギーの65をマークし、5アンダーの2位につけた。フランスから米国に戻る経由地の英国での盗難被害にも負けず、首位と1打差の好スタート。自身初となる年間王者戴冠を狙う。64をマークしたクリス・カーク(39=米国)が6アンダーで首位に立った。

 7番で7メートルのバーディーパットがカップに沈む前に、松山は確信を持って歩き出した。急きょバッグを託した田渕大賀キャディーとのタッグで65の好スコア。「大賀と話し合って思ったところに打って、思ったところに転がって、外れたら仕方ないなと」。プレーオフシリーズ初戦を好位置で滑り出した。

 イーブンパーで迎えた7番でスコアを伸ばして流れをつかむ。後半12番ではピン奥から10メートルのバーディーパットをねじ込んだ。14番で5メートルを沈めたパットを皮切りに3連続バーディー。パット数は24とグリーン上がさえて、「思ったより良いゴルフができた」と手応えを口にした。

 アクシデントを乗り越えた。パリ五輪で銅メダルを獲得し、米国への経由地ロンドン滞在中に自身の財布、早藤将太キャディーと黒宮幹仁コーチのパスポートを盗まれた。幸い銅メダルは無事だったが、早藤キャディーらはパスポート再発行などのため日本へ。普段は久常涼のバッグを担ぐキャディーと回る緊急事態になった。

 それでもマスターズ覇者、五輪メダリストには地力がある。「新鮮な感じでできた」とプラス材料に変えた。米メディアからも盗難への質問が飛び、「(早藤)将太と初めて組んだ時もこんな感じだったなと。こういう感じでできれば、将太とケンカすることもないんだろうなと思った」と笑いながらユーモアたっぷりに答えた。

 ツアーのNo・1プレーヤーを決める計3試合のプレーオフシリーズ。現在の松山のポイントランクは8位で、逆転での年間王者戴冠には今大会を含めた2試合でポイントを稼ぐ必要がある。「ゴルフは確実に良くはなってきているので、それを結果につなげられるよう頑張りたい」。まずは今季2勝目とプレーオフ初勝利をつかみ取る。

 ▽プレーオフシリーズ 07年から始まり、今年で18回目を迎える年間王者を決める戦い。レギュラーシーズンの「フェデックスカップ・ポイント」のランキングで上位70人のみが出場できる。3試合で構成され、最終戦に向けて人数が絞られるサバイバル方式。ランキングに応じたハンディキャップ制となる最終戦の優勝者が年間王者となり、2500万ドル(約37億円)のビッグボーナス、5年のツアーシードが付与される。初代王者はタイガー・ウッズ(米国)で、最多はロリー・マキロイ(英国)の3回。

 ▽松山英樹のプレーオフ 本格参戦1年目の13~14年シーズンから11年連続で進出中。最高成績は16~17年の8位で、18~19年は9位に入っている。昨季は故障などもあり57位の圏外から臨んだ第1戦で16位に入り、第2戦に進出。しかしその第2戦は背中痛で棄権となり、継続中では最長だった最終戦出場記録が9年連続で途切れた。

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