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広島・末包 新井監督の密着指導で25打席無安打止める フォームより「タイミング」 助言後すぐ手応え

スポニチアネックス 2024年8月17日 5時47分

 広島は16日、台風7号の接近に伴い、ヤクルト戦(神宮)が中止となったため、神宮球場の室内練習場で全体練習を行った。目下25打席無安打と打撃不振に苦しむ末包昇大外野手(28)は新井貴浩監督(47)から密着指導を受けた。首位堅持へ若き大砲の復活は必要不可欠。指揮官の助言を胸に刻み、きょう17日の同戦から再出発を図る。

 末包の心のしこりは約2時間の全体練習で取り除かれた。晴れやかな表情が物語る。

 「自分の中でもスッキリした。今日は試合が中止で、練習で何を(修正)しようかなと思っていた。(新井監督に)いいアドバイスをいただきました」

 6日の巨人戦を最後に7試合も快音は影を潜め、昨季の16打席を上回る自己最長の25打席連続無安打とトンネルを抜け出せない。練習中、新井監督は苦しむ大砲に歩み寄り、身ぶり手ぶりを交えた密着指導を開始。結果が出ない現状に末包は「打撃フォームを修正しないといけない」と思っていたというが、指揮官の考えは違った。

 「まずはしっかりタイミングを取ることを考えた方がいいんじゃないのと(伝えた)。打撃フォームで、これをしよう、あれをしようというのも、いいけど、気にしすぎると相手に合わせてタイミングを取る作業がおろそかになりがち。これは自分も経験してきたこと」

 新井監督は現役時代の経験も踏まえて助言を送った。全体の打撃練習が終わった後も2人で確認作業を行うと、末包は再び打撃ケージに入って“おかわり”のフリー打撃を敢行。試合が中止によってできた時間を有意義に使い、手応えを実感した。

 「状態が悪いと、球を見てしまう。振りにいっているが、打てる状態になっていなかった。打てる状態で球を長く見られるように練習した。(タイミングを修正して感覚は)めちゃくちゃ良い」

 残りは41試合となり、レギュラーシーズンはヤマ場を迎える。巨人、阪神と優勝争いを展開する中で、長打力を武器とする長距離砲の復調は必要不可欠だ。外野手では4試合連続で先発出場中の中村奨が3試合連続安打中とアピールを続け、高卒3年目の田村も14日に昇格。うかうかしていられないことは自身が一番理解している。「もちろん(ここからも)大事な試合ですし、自分はけがを(して離脱)した分、いっぱい試合に出たい。外野手の競争も激しいので、しっかりそこにも勝って、チームの勝ちに貢献できればなと思う」。決意を新たに、現状打破を期した。 (長谷川 凡記)

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