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松山英樹「これ入れば楽に」優勝たぐり寄せた17番バーディーパット アジア勢最多ツアー通算10勝目

スポニチアネックス 2024年8月19日 8時12分

 ◇米男子ゴルフツアー フェデックス・セントジュード選手権最終日(2024年8月18日 米テネシー州 TPCサウスウインド=7243ヤード、パー70)

 最終ラウンドが行われ、通算17アンダーの単独首位でスタートした21年マスターズ覇者の松山英樹(32=LEXUS)は、4バーディー、2ボギー、1ダブルボギーの70で回り、通算17アンダーで優勝を飾った。

 2月のジェネシス招待に続く今季2勝目、ツアー通算10勝目。自身が持つアジア勢の最多記録を更新した。 強風が吹く難コンディションの中、7番までパーを並べた。8番パー3では11メートルのロングパットをねじ込み、バーディー先行。スタート時と変わらず2位に5打差をつけて、勝負のバックナインに臨んだ。

 後半に入り、グリーン右サイドに池が待ち受ける難関14番パー3では試練が訪れる。グリーン右サイドにピンが切られていた影響も受け、第1打目は無情にも池へ。それでも1メートルのボギーパットを沈め、最小限のダメージで切り抜けた。

 しかし、さらに試練は続く。15番パー4の第2打目は右ラフからのクリーク越え。難しい状況で左に曲げると、松山からは思わず「あー」と声が漏れた。グリーン左ラフからの第3打目はバミューダ芝の抵抗を受けてグリーンに乗せられず。第4打目でグリーンを捉えるも、そこから2パットのダブルボギーで一時は首位と1打差に後退した。

 このままでは終わらない。苦しい中で迎えた17番では「これ入れば凄く楽に18番いける」と無心で打った8メートルのバーディーパットは望み通りカップに吸い込まれた。1打差の単独首位で迎えた18番もバーディー締め。

 中継局のインタビューでは「リードしてる分、なかなかアグレッシブに行きづらい分はありましたし、やっぱり後半になって…前半からそうなんですけど、少しショットが乱れ始めた時に無理しなくていい所で14番とか特にやっぱり同じ組のニックがピン筋にいくと勝手に状態が良くないからこそつられてしまったというか、そういうのがあった。それでも17、18で最後とることができたので良かったです。10勝目っていうのとプレーオフで勝つことができたのが嬉しかった」と振り返った。

 これまで単独首位からスタートした、16年世界選手権シリーズHSBCチャンピオンズ、21年マスターズ、ZOZOチャンピオンシップは全て勝利しており、これで勝率は4戦4勝。年間王者を決めるプレーオフシリーズを初制覇し、ポイントランクは現在の8位から3位に浮上する見込みで初の王者戴冠に向けても大きな一歩を踏み出した。

 ▽プレーオフシリーズ 07年から始まった年間王者を決める戦い。レギュラーシーズンのフェデックスカップ・ポイントのランキングで上位70人が出場。3試合で構成され、第2戦のBMW選手権(優勝賞金400万ドル)は同50人、最終戦のツアー選手権は30人と人数が絞られていく。最終戦は1位10アンダー、2位8アンダーなどポイントランクに応じたハンディキャップ制。優勝者が年間王者となり、2500万ドル(約37億円)のビッグボーナス、5年のシードなどが付与される。初代王者はタイガー・ウッズ(米国)で、最多はロリー・マキロイ(英国)の3回。

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