◇第106回全国高校野球選手権第12日・準々決勝 青森山田1－0滋賀学園（2024年8月19日 甲子園）
青森山田が滋賀学園を下し、初の準決勝進出を決めた。
6回まで相手先発・土田を攻略できず内野安打1本に抑えられたが、0－0の7回2死三塁から5番・吉川勇大（3年）が相手2番手・脇本から左前適時打。これが決勝打となった。吉川はこの一打が今大会初安打となり、一塁ベース上でこん身のガッツポーズを見せ、喜んだ。
投げては4回からマウンドに上がった背番号1・関浩一郎（3年）が毎回のように走者を背負いながらも粘りの投球で滋賀学園打線を抑えた。
兜森崇朗監督は「（先発した）下山も打たれながらなんとか0点で抑えてましたが、相手打線の粘り強さがひしひしと感じるものがあったので、早めに関に代えた。関に代わったが攻撃の圧があったので、よく粘ってくれた」と汗を拭った。
継投のタイミングは「関の先発も考えたが日程的に厳しくなってきますので、関以外の投手が1つでもアウトを取れるようにということでできれば5回ぐらいまでいってほしかったが、痛手を負う前に関に託した」と振り返った。
また、決勝打を放った吉川について「（それまで無安打で）本人が非常にプレッシャーを感じていましたので、試合前に一言二言声をかけて“打てないことのプレッシャーで自分の努力が無駄になるんじゃなくて、次のヒットを出すためのベストを尽くして思い切って振ってくれ”と言って出た一打。うれしかったですね」と目を細めた。
初の準決勝に向けて「ここからますますレベルが上がっていきますし、厳しい戦いになると思いますがとにかく1日でも長くチームとして選手に試合をさせてあげたい」と語った。