弁護士の北村晴男氏（68）と本村健太郎氏（57）が19日、フジテレビ「ぽかぽか」（月～金曜前11・50）にゲストとして生出演。裁判ドラマで変だと思うところを挙げる場面があった。
2人は「裁判ドラマに異議あるっぽい」とのイメージを振られると、そろって「〇」の札を掲げてみせた。
本村弁護士は「実際の裁判って物凄く地味なんですよ。ドラマティックなことって何もなくて。結構法廷シーンとしてるし、小声でみんなしゃべるから。こそこそこそこそしゃべって、あんまりしゃべれないから法廷では。書いてきた書面をそーっとこう出して、これですね、みたいな感じで5分ぐらいで終わっちゃったりするんですよ。実際には。民事の裁判だと」と打ち明けた。
MCの「ハライチ」岩井勇気が「証拠品のなんか書類をこうやってやって歩き回るみたいなやつはないんですか」と尋ねると、北村弁護士は「それは証人尋問なんですけど、歩き回ったりはしないですね。基本自分の席で尋問して書証を示すときだけ、証人の席に行くと」と証言した。
本村弁護士は「ドラマなんかでよくあるけど、もう最後の最後に決定的な証拠を出して、“この証拠を見ろ！”とかやるじゃない？あんなことやったら、裁判官に怒られますからね」と明言。スタジオからは「えーっ！」と驚きの声が上がった。
「ハライチ」澤部佑が「大逆転裁判はあり得ないっていうやつ？」と話せば、本村弁護士は「大逆転は実際にはなくて、そんな決定的な証拠があるんなら、最初に出してくださいよっていう」と説明した。
澤部が「ドラマとか見てくださいよ！最初に見つかってないですよ！ギリギリ見つかって」と反論すると、北村弁護士は「ぎりぎり見つかった時は、示すんですけど、それは証人尋問の時にいきなり示すってことはないですね。事前に、せめて1週間前には絶対出します」と言い切った。
岩井が「（ドラマで）誰も知らなかった参考人を出してくる時とかはどうなんですか」と続けると、本村弁護士は「“証人連れて来ました！”って言ってドアがバーッて開いて、証人登場みたいなのは、絶対ダメです」と断言した。
澤部が「ちょっと待ってください！それじゃあ面白くないじゃないですか？」と不満をもらすと、本村弁護士は「ドラマじゃないんだし、きょうは誰の証人で、この証人はどんなことをしゃべりますってことは事前に書いて出さないとダメなんですよ」。北村弁護士も「そうでないと反対尋問の準備もできませんからね。やっぱり結局真実に近づけないんですよ、それでは」と語った。
「ただ1個だけ例外があって、証人の信用性に関わる証拠、弾劾証拠、これだけはそこでいきなり出すことが出来るんですが、ただその証拠っていうのは本来立証すべきことの立証に使えないので、あまり使い勝手が良くないという」「今のは例外的ですけどね」とも話した。