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【甲子園】涙の大社・馬庭は土持ち帰らず「次の代が…」 大声援に「甲子園は幸せな場所だった」

スポニチアネックス 2024年8月19日 19時18分

 ◇第106回全国高校野球選手権第12日・準々決勝 大社-神村学園(2024年8月19日 甲子園)

  大社(島根)が神村学園(鹿児島)に2-8で敗れ、1917年以来107年ぶりの4強入りはならなかった。第1回地方大会から出場を続ける「皆勤15校」の準決勝進出となれば、1961年準優勝の桐蔭(和歌山)以来だったが、あと一歩届かなかった。破れはしたものの、快進撃の立役者となったエース馬庭優太投手(3年)は「自分が抑えられなくて申し訳ない気持ちです」と話し、溢れる涙をぬぐった。

  初戦から3試合連続完投の馬庭はベンチスタート。岸恒介(3年)が先発のマウンドに立った。5回無死一、二塁とピンチを迎えた場面で馬庭が救援登板。遊ゴロに打ち取ったが、併殺を狙った二塁・高橋翔和(3年)の送球ミスで勝ち越しを許した。7回に4連打で4点を失い、8回にも追加点を奪われた。

 馬庭は4試合で計492球を投じ、9回の攻撃ではベンチで声援を送りながら号泣。試合後も涙は止まらず、「自分が抑えられなくて申し訳ない気持ち」「いろいろと蘇ってきて涙が止まらなかったです」と目頭を押さえた。

 「疲労はなくて準備不足だったと思います。(ぬかるんだ)地面に対応できなかったな…と」と反省を口にし、ベンチスタートは「監督から伝えられました」と明かした。

 登板時にはスタンドから大歓声が飛び「感謝しかない。だからこそ勝てなくて申し訳ない気持ちでいっぱいです。勝つことで島根を元気づけられると思っていたので申し訳ない」と何度も詫びた。一方で「愛されているのだな…と思いました。甲子園は幸せな場所だった」と応援に感謝した。

 甲子園の土は持ち帰らなかった。「次の代も帰ってきてくれると思っている。後輩がもっと上の景色を見て、そのときの土を分けてもらえたらなと思います」と意図を語った。 

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