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“初老ジャパン”存続可能性 パリの銅メダルで解散予定から一転「ロスで違う色のメダルを」

スポニチアネックス 2024年8月20日 16時42分

 パリ五輪総合馬術団体で銅メダルを獲得した日本代表の“初老ジャパン”が20日、都内でトークイベントを行った。大岩義明(48=nittoh)、戸本一真(41=日本中央競馬会)、田中利幸(39)、北島隆三(38=ともに乗馬クラブクレイン)は18年からチームを結成。当初はパリ五輪を最後に解散する方針だったが、日本馬術界92年ぶり表彰台の快挙を受け、28年ロサンゼルス五輪に向けて存続する可能性が出てきた。

 強化には本場欧州で経験を積むことが不可欠で、全4選手が欧州に練習拠点を置く。継続には所属企業のサポートが必要なため、パリ五輪を区切りに4選手とも拠点を日本に戻す予定だった。だが、田中、北島の2選手は所属する乗馬クラブクレインとの話し合いの末に今後も欧州での活動を続けられる見通しが立った。大岩もチームが存続してロス五輪でメダルを狙える体勢が整えば競技継続に前向きな姿勢を示す。鍵を握るのが戸本だ。

 戸本は所属する日本中央競馬会の方針で、9月から日本に戻る予定。「いち会社員なので会社の事情が許さないと、どうにもできない」とした上で「日本馬術界の総合馬術の現状として世界と対等に戦えるのはこの4人だけ。4人以外は経験値が足りなくて、まだ五輪でメダルを狙える状況ではない。世代交代の課題がある中で、引き続き欧州に残って経験したことを若い世代に伝えながらロスを目指したいというのが本音」と語った。銅メダルの反響が大きいこともあり、今後の交渉次第では希望が通る可能性もある。

 田中は「できることならこの4人でロス五輪を目指したい。この4人なら銅メダル以上がとれると実感している。最強のチームだと思っている」と強調。大岩は「今回のメダルでサポート体制がどうなるかを見極めないといけない。ロスに挑戦できる環境が整えば違う色のメダルを目指したい気持ちはある」と力を込めた。

 パリでの活躍により、街を歩けば「初老じゃね?」と指をさされたり「馬術の方ですよね」と声をかけられるようになった。SNS上では「初老は失礼」との声も上がり“イケオジ・ジャパン”や“ダンディー・ジャパン”など他の候補も飛び交うが、戸本は「そんなにイケオジではない。“初老ジャパン”のネーミングがなければ、ここまで注目されていたかは疑問。今は気に入っています」とチームが存続した場合も“初老”を貫く方針を示した。存続か、解散か。今後の動向から目が離せない。

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