アルピニスト・野口健氏(51)が21日、自身のX(旧ツイッター)を更新。ネパール・エベレスト街道にあるターメ村が、氷河湖の決壊により壊滅的な被害を受けていると報告した。
ターメ村は、野口氏が何度も訪れているゆかりのある村。2019年には長女・絵子さんとともにランドセルを配るボランティア活動も行った。
野口氏は18日に公開したブログで、今月16日にターメ村が大洪水に襲われたと報告。「豪雨が続いていたうえに、温暖化による氷河湖が決壊したのではないかと思われます。もともと雨季は降水量が多いのですが、それでも今年は異常な豪雨が続いていたそうです。温暖化による氷河湖の決壊は、以前より危惧されておりましたが、現実となってしまいました」と説明した。
この日「つい先日、エベレスト街道にある氷河湖が決壊しターメ村の大半が壊滅的な被害を受けました。上部にはまた複数の氷河湖があり…」といい「あのネパール大震災で最も被害の大きかったターメ村。やっと復興した矢先の大洪水。村人達から私宛にメールが届いていますが、なんと声をかけていいのか言葉が見つかりません」と悲痛な思いをつづった。
また「ランドセルを届けた学校は完全に流されてしまい…」といい「まずは住居を失った彼らに何ができるのか。災害支援活動は重なると実に難しい」と吐露。
続けて「それにしても“氷河湖の決壊”についてかなり前から訴えてきましたが、エベレスト街道でついにおきてしまいました。エベレスト街道の上部にはイムジャという巨大な氷河湖があり、それが決壊すればエベレスト街道では多くの村々が飲み込まれます」といい「特に夏になるとそのリスクが高まります。これからは“恐怖の夏”になってしまうのでしょうか」と不安を漏らした。