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【甲子園】京都国際・小牧監督「相手エースの登板でスイッチが入った。ワンチャンスをモノにした」

スポニチアネックス 2024年8月21日 12時35分

 ◇第106回全国高校野球選手権大会第13日・準決勝 京都国際 3―2 青森山田(2024年8月21日 甲子園)

 京都国際(京都)が3―2で青森山田(青森)に勝利し、春夏通じて初の決勝進出を果たした。京都県勢としては、2005年の京都外大西以来19年ぶりの決勝(23日午前10時試合開始)で、ともに初優勝を懸けて関東第一(東東京)と対戦する。

 今春選抜の初戦でサヨナラ負けを喫した青森山田に借りを返した。初回、2回と得点圏に走者を進めたが、後続が凡退。5回1死二塁からは、2走・奥井颯大(3年)が三盗に失敗した。しかし、2点を追う6回、連打と死球で1死満塁とし、長谷川颯(2年)の右前2点適時打で同点。さらに1死一、三塁から服部颯舞(3年)の投ゴロの間に3走・藤本陽毅主将(3年)が生還し勝ち越した。

 投げては、エース左腕・中崎琉生(3年)は初回、制球が定まらずに2四球で1死一、二塁として適時打と犠飛で2失点。3回は無死三塁で相手クリーンアップを迎えたが、無失点で切り抜けた。5回からは2年生左腕・西村一毅がマウンドに上がり、無失点に抑えた。

 試合後、小牧憲継監督は「本当に選手のこの短期間の成長は凄いなぁと感じたのと、選抜で悔しい思いをした長谷川が同点適時打を打ってくれて、右翼から送球でアウトにしてくれた。本当に感動しました」と第一声。逆転勝ちに「2点先制されて、やっぱりダメかぁと雰囲気がベンチにも漂っていたんですが、エースの関君の登板で、もう1度うちの選手たちのスイッチが入って、もう1回やるぞという気持ちにさせてもらった。つないでつないでつないでと、選抜が終わってからこだわって練習してきた部分があのイニングで出てワンチャンスをものにした。選手の頑張りは凄いなとベンチで感動しながら見ていました」と、6回にプロ注目の最速152キロ右腕・青森山田の関浩一郎(3年)から3得点した場面を振り返った。

 そして、「低く強い当たりを徹底していくことを意識した。いい投手ですし、そんなに簡単に打てると思っていなかったので、とにかくしっかりシンにぶつけていこうというだけでした。追い込まれるとカットボール、スライダー、高めの直球も強い。とにかくやってきたことを全部出そうと、精神論ですが相手に食らいつくの一心でした」と話した。

 また、甲子園で23イニング無失点の西村の投球について「本当にびっくりしています。一戦一戦、投げる度に成長している。こんな投手じゃなかったんですけど、春からたくましくなったなぁと。甲子園という舞台に育てていただいていることに感謝しています。投げている球もそうなんですが、冷静に落ち着いている。もともとポーカーフェイスなんですが、あまり深く考える子ではなかったんですが、1球1球丁寧に気持ちを込めて。乱れだすと早いところがあったのですが、冷静に淡々と落ち着いて投げるすべを身に付けてきたのかなと思います」と言い、継投のタイミングには「中崎があっぷあっぷだったので、もうここは勝負にいくしかないと思い、思い切って代えました」と話した。

 そして、決勝に向け、「このチームは選抜で負けて青森山田さんに育ててもらったと思っている。きょう勝たせていただいた青森山田さんの分も、そして、京都の高校野球関係者も応援に来てくださっている。京都の学校の分も堂々と戦いたい」と誓っていた。

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