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ドヘニーが尚弥戦へ練習公開 井上陣営はパワーと左強打警戒 真吾トレーナー「足を止め合うのは少し怖い」

スポニチアネックス 2024年8月24日 17時44分

 ◇世界スーパーバンタム級4団体タイトルマッチ 有明アリーナ(2024年8月24日 統一王者・井上尚弥《12回戦》 WBO2位TJ・ドヘニー)

 9月3日に世界スーパーバンタム級4団体統一王者の井上尚弥(31=大橋)に挑戦する、WBO世界同級2位TJ・ドヘニー(37=アイルランド)が24日、横浜市内の大橋ジムで練習を公開。37歳ながら持ち前のパワーを遺憾なく発揮し、視察した井上陣営はドヘニーのフィジカルと左強打に警戒心を強めた。

 「The Power」の愛称通りの強打をさく裂させた。入念なウォーミングアップを終えてから、1ラウンドのシャドーボクシングを披露。約2分間のミット打ちの後はドラムミットに強烈な左を何度も打ち込み、全開モード。「もうやるべきことはやっている。あとは試合に臨むだけ。準備は整っている」とマッスルポーズをつくった。

 井上についても多くを語ることはなかった。「素晴らしいボクサーであり、自分から何か口汚いことを彼に言うつもりは全くない。今自分がここにいるということは、彼に対するためのトレーニングをしっかりとしてきたという証」。特別な対策をすることはなく、自らのメンタルを強化することだけを行ってきたという。

 一方で「判定決着は許されない」と話していた井上については「ファイトマネーをもらっているとはいえ、オーバータイム用のギャラはもらっていない。長い試合にはならないだろう」とともに早期決着を予想。戦前の不利予想は自覚しているが、番狂わせを起こすつもりだ。「4団体統一ができるこれ以上ない大きなタイトルマッチ。夢の舞台に立てるという事実が自分の大きなモチベーション。このために自分はここまでやってきた」。この試合に懸ける思いの強さを、わずか数分間の練習で体現した。

 視察した井上陣営もドヘニーの“覚悟”を感じとっていた。井上尚の父・真吾トレーナーは「一つ一つの動きがしっかりしていてベテランチックな感じ。フィジカル強そうだし、今回の試合に対してモチベーションはずば抜けてあると思う。だからこ気を付けなければいけない」と表情を引き締めた。

 これまで相手の公開練習視察後「想定内」とよく口にしてきた同トレーナーだが、ドヘニーのパワーは想像を上回っていた。「フックも強そうだったし、左のスイングとかも気を付けたい。向こうの土俵で足と足を止め合うのはちょっと怖いかなというのは感じた」と警戒した。

 それでも「気負わないで尚弥のボクシングを普通にできれば全然いけると思う」と分析。この日、53歳の誕生日を迎え、尚弥からはスキンケアセットのプレゼントをもらったことを明かし「(もらってから)毎日がっつりやっている。もう、ぷるんぷるんですよ」と親子で仕上がっていることを強調していた。

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