3連勝を狙うJ1新潟はきょう25日、ホームで町田と対戦する。首位との重要な一戦に、左足首を痛めていたMF奥村仁（23）に出番が回ってきそうだ。強度の高い相手守備にも臆することなく、俊敏性と運動量を生かしてゴールへと迫る。
守備を無力化させる鋭いターンがまた見られそうだ。左足首痛が完治した奥村は「コンディションは凄くいい」ときっぱり。24日に聖籠町のアルビレッジで行った最終調整でも切れのある動きと笑顔を何度も見せ、調子の良さをうかがわせた。
チーム内でケガ人が続出した5～6月上旬に、ボランチやトップ下で大活躍した大卒ルーキーもケガには勝てなかった。6月下旬の川崎F戦で左足首を負傷。途中出場した中3日での広島戦は乗り切ったが、続く札幌戦で同じ箇所を痛めて長期離脱を余儀なくされた。
入れ替わるようにケガをしていたFW長倉、MF宮本らが復帰。「自分が離脱したタイミングと同時に選手がどんどん帰ってきて、焦りというか悔しさがあった」。レギュラー格としてプレーして責任感は強くなり、ケガ人が戻ってきても「スタメンを奪う気持ちでやっている」と意気込んでいただけに、気持ちは揺れた。
しかしそれを引きずらないのがいいところ。「改めて外から見るのも大事」。復帰後に何をもたらせるかを常に意識しながら観戦し、リハビリや練習にも取り組んだ。8月上旬には練習に完全合流。21日にはミニゲームで豪快なシュートも決め復活をアピールした。
「うまい」。外からチームを見て率直に思い、その中に入ってプレーしたいという欲がさらに出てきた。メンバー入りへ勝ち抜かなければいけない競争も、成長のために歓迎して「負けない自信もある」と頼もしい。
町田戦に出場すれば約2カ月ぶりの実戦復帰。6月の前回対戦はボランチで先発して圧力を感じた部分もあった。手ごわい相手だからこそ逆に燃える。「チームに勢いを与えるプレーをしたい」と強い意欲を口にした。（西巻 賢介）