元大阪市長で弁護士の橋下徹氏（55）が25日、フジテレビ「日曜報道 THE PRIME」（日曜前7・30）に出演。斎藤元彦兵庫県知事（46）を巡る疑惑告発文書問題について言及した。
橋下氏は「今、報道でしっかりこれは伝えないといけないので、カニを持って帰ったとか革ジャンをおねだりしたとか、そういうことが面白おかしく報じられていますが、仮にそれが真実だったとしても、特産品を知事、市長がもらうというのは、どこの知事、市長もやっているところがあって、これが直ちに知事をやめる話になるのかっていったらそうではないかなと僕は思う」とした。
そして、「そこを踏まえて、斎藤氏や斎藤氏を支えている維新は百条委員会で事実解明してもやめるほどではないと踏んでいるんでしょう」と推察。続けて「それから職員アンケートについても人伝えとか伝聞が多くて、僕ももし全職員アンケートを取られたらもっとひどい回答が出てきたかも分かりません。だから人伝えとか伝聞というところも冷静に見なければいけません」と自身の経験を踏まえて話した。
そのうえで「ただ1番の問題点はそこじゃないんですよ。まさに最初の初動です。職員から告発を受けた時に、しかも知事も問題の副知事も告発対象ですよ」と指摘。「告発対象となった当事者がそれを調べて、“これは事実無根だ”ということを評価したら、それはもう調査になってないじゃないですか。しかもそれを特定職員に対して“事実無根だ、公務員失格だ、うそ八百だ”と言って告発をつぶしに来た。この権力行使の在り方が最大の問題で、それは政治の失格だと僕は思っています。百条委員会はそこも調査すると言っています」と述べた。
◇兵庫・斉藤知事告発文書の疑惑7項目
（1）人事＝ひょうご震災記念21世紀研究機構の副理事長2人が突然解任
（2）知事選＝2021年知事選で幹部職員らが斎藤元彦氏の選挙を手伝い
（3）知事選＝次期知事選に向けた投票依頼のため、商工会などに出向いた
（4）贈答品受領＝地元企業からコーヒーメーカーやロードバイクなどを受け取った
（5）パーティー券＝副知事らが斎藤氏の政治資金パーティー券を商工会などに大量購入させた
（6）優勝パレード＝阪神・オリックス優勝パレード費用を信用金庫などから不正に集めた
（7）パワハラ＝机を叩いて激怒したり、職員を怒鳴り散らしたりした