◇パ・リーグ ソフトバンク3―5日本ハム(2024年8月25日 エスコンF)
首位・ソフトバンクは25日、日本ハムに3―5で敗れ、今季3度目の2カード連続負け越しとなった。攻守でミスを連発し、3点ビハインドの3回には安打で二塁走者が本塁に突入して憤死する痛い走塁死もあり、小久保裕紀監督(52)はチームに引き締めを求めた。2連敗で優勝マジックは21のまま2日連続の足踏み。2位とのゲーム差は後半戦では最少の9・5となった。
2位・日本ハムに敵地で連敗。負け越した事実以上にミスが出ての敗戦に小久保監督も厳しい口ぶりでチームを引き締めた。
「晴(松本晴)が(初回から3失点と)つかまったんですけど。今日は負けるべくしてだった。結局、バント処理もそうですし、晃(川瀬)のバントもそうですしね。この先、やれるプレーはきっちりやって高めていかないと。あとは3点ビハインドでの走塁死。あれはめちゃくちゃ痛かったので。その後、よく5回は(3点を返して)盛り返したんですけどね」
1点差まで詰め寄っていた6回に3番手・杉山が無死二塁からの犠打を一塁へ悪送球。相手は労せず1点を加えた。さらに、2点を追う7回無死一、二塁の場面では、相手一塁手・清宮の好チャージもあり川瀬が送りバント失敗。得点につなげられなかった。また、指揮官が「3点差なのでね。あとは井出コーチに聞いてください」と挙げたのが3回の走塁死だった。
3点ビハインドで迎えたこの回、日本ハムの先発・伊藤から1死一、二塁のチャンスをつくり、牧原大が左前打を放った。二塁走者は球界屈指の走力を誇る周東。左翼手は昨季までソフトバンクに在籍していた水谷で、三塁コーチの井出外野守備走塁コーチは腕を回した。しかし、好返球により本塁でタッチアウト。続く3番・栗原が三振で無得点に終わった。
三塁コーチの判断は慎重になりすぎても得点につながらない難しい面があるが、結果としては指揮官の言葉通り試合展開の上で痛いプレーとなってしまった。井出コーチは事実を受け止めた上で「周東の足と水谷の肩だったらいけるかなと。プラス今日は(ルーフオープンの試合で)風が強かったので。アゲンストの風だと結構回転が良くないとそれやすい。そこを狙って」と意図を説明した。
これで仙台、札幌の遠征は2カード連続の負け越しとなった。優勝マジックは21で2日連続の足踏み。この日の敗戦を糧として、27日の本拠地でのオリックス戦から再び優勝へ向かって着実に白星を積み重ねていく。(木下 大一)
○…ソフトバンクが日本ハムに敗れ、今季3度目の2カード連続の負け越し。これまでのケースを振り返ると、
<1>5月24~26日のロッテ戦(●●●)→同28~30日の巨人戦(○●●)
<2>7月5~7日の楽天戦(●●○)→同9~10日のオリックス戦(●●)→同12~14日の日本ハム戦(○●●)
3カード連続負け越しは<2>の1度だけ。次カードのオリックス戦(27~28日)は2連戦で、まずはカード初戦を取りたい。