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カブス今永 日本投手9人目のメジャー1年目10勝 WBC決勝先発の球場で3回まで完全7回2失点

スポニチアネックス 2024年8月26日 1時32分

 ◇ナ・リーグ カブス14―2マーリンズ(2024年8月24日 マイアミ)

 カブス・今永が思い出の球場で、価値ある10勝目を手にした。侍ジャパンで昨春のWBC決勝の米国戦で先発して以来となるフロリダ州マイアミのローンデポ・パークのマウンド。7回4安打2失点で3試合ぶりの白星をつかみ「1年後にまたここで自分が立っているというのは、凄くうれしい気持ち」と感慨深げに振り返った。

 3回までパーフェクトと完璧な立ち上がりだった。若手の多いマーリンズ打線を相手に三振はわずか3つだったが「早いカウントから振ってくる予測があったので、前に飛ばさせてアウトにするという戦略が成功できて良かった」と狙い通り打たせて取った。鈴木の2本塁打で3―0とリードした4回、先頭のノービーに高め直球を中越えソロとされたものの、5回にも味方が4点を追加。その裏にヘンズリーに再びソロを許したが、いずれも最少失点にとどめて99球で7回を投げ切った。

 昨年3月21日。大谷、ダルビッシュ、山本、佐々木らを擁する中で、米国相手の決勝の先発マウンドを託された。2回4安打1失点で、14年3大会ぶりの優勝に貢献。最速151・7キロ、1分間に2658回転という鋭い直球が全米の目に留まり、道を切り開いた。

 メジャー1年目の日本投手の2桁勝利は、昨年のメッツ・千賀に続く9人目で、最多16勝の12年ダルビッシュ(当時レンジャーズ)らに続いた。今季はあと5、6試合の先発登板が見込まれ、上積みが期待される。それでも個人記録は気にせず「自分が投げた試合でチームが何勝何敗かというのが一番大事」。3連勝に導き、チームはカージナルスを抜いて地区2位へ浮上。6月5日以来、2カ月半ぶりの勝率5割に復帰したことを何より喜んだ。プレーオフ進出圏内とは5・5ゲーム差とまだ差はあるが、不可能な数字ではない。

 ▽昨春WBC決勝 23年3月21日、先発の今永が2回にターナーにソロを許し先制されたが、その裏に村上の同点ソロと、ヌートバーの一ゴロの間の1点で逆転に成功した。4回には岡本和がソロで貴重な追加点。8回は6番手で救援したダルビッシュがシュワバーのソロで1点を失い1点差に迫られたが、9回は抑えとして大谷が登板した。先頭に四球も続くベッツを二ゴロ併殺打。最後はトラウトを空振り三振に斬り、14年3大会ぶりの世界一をつかんだ。

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