張本勲氏（84＝本紙評論家）が26日の放送されたBS12トゥエルビ「鶴瓶ちゃんとサワコちゃん～昭和の大先輩とおかしな2人～」（月曜後9・00）にゲスト出演。母への仕送りが全て保管されていたことを聞いたMCの笑福亭鶴瓶（72）と阿川佐和子（70）が涙を流すシーンがあった。
張本氏の両親は韓国籍。戦後、父が急死し、母や兄に支えられてきた。年少期は激しい差別も受けた。「私はこういう体で気性ですから、いじめられたことはないんですが、友達はいじめられていた」と気丈に話したが、「ただ、おふくろは苦労したと思いますよ」と母を思い、涙した。
大阪・浪商（現大体大浪商）から59年に東映（現日本ハム）に入団。「わずかですが、仕送りをしました。毎月」。4年目には広島で行われたオールスターでMVPに輝いた。母、兄を球場に招待していたといい、「野球生活23年間で初めてうれしかった。故郷で錦飾って」と振り返った。実家に戻り、「あんなうれしそうな顔は、生まれて初めて見た」としみじみと語った。
しかし、ここで衝撃の事実が発覚。「4年間、わずかですけど、仕送りしたお金を（母は）全部使わないで残してるんですから。びっくりでしょ」と目を見開いた。「なんや、おふくろ。なんで使わんのやって言ったら、“いいの、これはあんたの金だから”。昔の女性というのは何と言うか、強いというか、泣かせますよ」と張本氏が言葉に詰まると、鶴瓶は号泣。阿川も涙をぬぐい、張本氏に代わり「あっぱれ」を贈った。鶴瓶も「大あっぱれやわー」と続いていた。