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張本勲氏 巨人入団で衝撃を受けた長嶋茂雄氏の教えとは「180度、考えを変えました」

スポニチアネックス 2024年8月26日 23時49分

 張本勲氏(84=本紙評論家)が26日の放送されたBS12トゥエルビ「鶴瓶ちゃんとサワコちゃん~昭和の大先輩とおかしな2人~」(月曜後9・00)にゲスト出演。巨人入団で衝撃を受けた当時監督を務めた長嶋茂雄氏(88)の教えについて言及した。

 大阪・浪商(現大体大浪商)から59年に東映(現日本ハム)に入団。76年に巨人に移籍し、意識が「ガラリと変わった」ことを明かした。「パ・リーグ時代に何回もタイトルを獲って、肩で風を切って歩いてた時代があった。お客さんは俺の技術を見に来てくれるんだと思っていた」と張本氏。「死球を受けたら、バットを振れないんですよ、2、3日。休みますよね」という考えだったが、長嶋監督は真逆の考え方だったという。

 「お前を見に来ている子供が何人おると思うかと。4時開門なのに、この暑いのに親子で2時から待ってるんだと。王さんホームラン打つかな、張本さんヒット打つかなって、そういう子供がお前を見に来てるんだと。それをお前が休んだら、どうするかと言われたときに、この監督は凄いなと思いましたよ」

 考えを改め、「やっぱりプロ野球選手はファンのためのプロ野球選手だなと、180度、考えを変えました」と振り返った。

 また、地方遠征での印象的な出来事も披露。巨人がリードする中、1死一、三塁の場面で打撃好調だったにも関わらず、長嶋監督からのサインはスクイズ。しかし、スクイズのサインが出ると思っていなかった張本氏はスクイズに失敗。その後、中前打を放ち、試合にも勝利したものの、試合後は監督室に呼ばれたという。

 「座れと言われて。あの長嶋監督ですよ」と目を丸くした。「なぜサインを見逃したか」と追及され、「見てませんでした」と答えたという。「お前は外野フライ打てるだろうし、お前くらいのバッターなら何とかしてくれると。しかし、あのときは、もう1点ほしいんだと、勝ち越してるけど、もう1点ほしいんだと。ランナー二塁で王に回して、そういうゲームの仕方をしたいんだと。これが監督の俺のやり方なんだと」と熱弁されたことを明かした。

 「この人は野球に対して純粋で真面目なんだと。両手ついて謝りました」と回顧。勝利への強い気持ちを目の当たりにした。指揮官から「お前が将来監督になったとき、俺の気持ちが分かるから」と諭され、「長嶋監督、今でも尊敬してるんです」と力説した。

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