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早大投手陣にMAX152キロ右腕が戻ってくる 田和、リハビリ期間も心折れず「神宮で投げるんだと」

スポニチアネックス 2024年8月27日 10時0分

 9月14日に開幕する東京六大学秋季リーグで連覇を目指す早大に頼もしい男が戻ってきた。その男の名前は田和廉(3年=早実)。2年春のリーグ戦にデビュー、スリークォーターからMAX152キロを記録した右腕だ。しかし同年5月20日の法大戦で右ヒジ靱帯を損傷、6月にトミージョン(TJ)手術を行い、長いリハビリを経て今秋からの復帰へ着々と準備を進めている。

 「(痛めた試合で)救援して1球目を投げた時にあれ?と。捕手からの返球のボールを握っても力が入らない。3球投げたところでマウンドを降りました」

 手術に迷いはなかった。早大の先輩もTJ手術を受けており「復帰するためにやるしかない」と決断した。厳しい冬を過ごし、シャドーピッチング、近距離でのキャッチボールと今春には少しずつ投手としての動きを増やしていった。春のリーグ戦は常にスタンド。「優勝したとき、あの仲間に入りたいと強く思いました。秋こそベンチに入って投げるんだという気持ちを強く持ちました」と1年以上が過ぎた7月下旬、帝京大とのオープン戦で復帰登板。韓国遠征した高麗大戦では先発もし、すでに6試合に登板。ストレートは147キロまで回復した。まだ1~3イニングと短いが、投げられる喜びが田和の心にあふれている。

 「今はスピードを求めず勝負所でストレートを投げる感じですか。リハビリ期間も心は折れなかったし、神宮で投げるんだという思いでやってきましたから」

 2年間の再任が決まった小宮山悟監督も「投手陣に田和が加わってくれたら大きいからね」と連覇への“新戦力”と期待している。昨年から体重も10キロ近く増え1メートル83、87キロとひと回り大きくなった。伊藤樹(3年=仙台育英)宮城誇南(2年=浦和学院)香西一希(同=九州国際大)安田虎汰郎(1年=日大三)と春活躍した投手陣に田和が加われば、連覇の道が見えてくる。

 ◇田和 廉(たわ・れん)03年5月2日、京都生まれの21歳。小学校から野球を始め、中学は伏見ベアーズ(軟式)。甲子園に出場した清宮(日本ハム)の活躍を見て早実へ。3年夏は5回戦で国学院久我山に敗れ甲子園出場なし。昨年春、神宮デビューを果たした。趣味はサウナ巡り。港区赤坂周辺に出没。“サウナの聖地”と言われる静岡駿河区にある「しきじ」にも遠征済み。音楽はサザンオールスターズ。今夏甲子園で活躍した早実の中村心大投手は伏見ベアーズの後輩でもある。連盟登録では1メートル83、85キロ、右投げ右打ち。血液はA型。教育学部。

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