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U18高校侍・桜井アジアV導く!甲子園沸かせた鶴岡東の二刀流 DHで1安打&救援で1回零封

スポニチアネックス 2024年8月28日 5時2分

 ◇練習試合 U18日本代表1―3関西学生野球連盟選抜(2024年8月27日 ほっと神戸)

 9月2日から台湾で開催される「第13回BFA U18アジア選手権」に出場する高校日本代表は27日、関西学生野球連盟選抜と練習試合(7回制)を行い、1―3で敗れた。鶴岡東(山形)の桜井椿稀(つばき)投手(3年)は「7番・DH」で出場。打っては1安打、投げては1回を零封した。選手登録が18人と制限される中、輝きを放った二刀流左腕。28日は大学日本代表との壮行試合(ほっと神戸)に臨む。

 7回制の大会を想定した最終7回、桜井が2本目の刀を抜いた。7番打者として1安打した二刀流が、DHを解除されマウンドへ。最速142キロ左腕はスライダーを軸に1回を無安打無失点。大学生を相手に投打で輝き「鶴岡東でも(投打ともに)やってきたので打者でも投手でも集中できた」と胸を張った。

 鶴岡東ではエース&4番として今夏の甲子園に出場も、2回戦で早実(西東京)に敗れた。「U18」選出を信じ、敗戦の翌々日から木製バットを振り続けた高校通算18本塁打の左打者。打撃陣は5安打1得点と低調だったが、5回には二塁強襲の内野安打を放った。代表戦にしかない指名打者にも「打撃に集中できる」と順応した。

 U18の国際大会は甲子園のベンチ入りより2人少ない18人で戦う。そのため、昨夏に初優勝したU18W杯で中心選手となった山形中央・武田陸玖(現DeNA)ら二刀流選手が不可欠。小倉全由監督は「投手でDHに入ってくれる選手がいないと回せない。桜井君は重宝させてもらいます」と構想を明かす。

 2大会ぶり6度目のアジア制覇を狙う桜井には「三刀流」の夢がある。小学生の頃に始めた野球規則の勉強をきっかけに“NPB審判員ファン”に。推しは同郷長野出身の青木昴審判員(30)。大学進学後、プロ野球選手を経てNPB審判員になる計画があり、全ての経験を糧とする。

 28日に行われる大学日本代表との一戦へ「どれだけ通用するか楽しみ」と桜井。高校野球の「延長戦」のゴールはアジアの頂点にある。(柳内 遼平)

 ◇桜井 椿稀(さくらい・つばき)2006年(平18)6月27日生まれ、長野県出身の18歳。小1から平賀イーグルスで野球を始め、中込中では佐久リトルシニアに所属。鶴岡東では1年秋からベンチ入り。50メートル走6秒2、遠投100メートル。1メートル76、75キロ。

 ▽U18アジア選手権 アジア野球連盟(BFA)主催で基本的には2年に1度開催される、アジア地域の16~18歳の各国・地域代表による国際大会。第1回は94年12月~95年1月にオーストラリアで行われ、日本が初代王者。日本は韓国と並び最多の5度の優勝。第9回大会までは「AAAアジア野球選手権大会」の名称だった。上位3位までが翌年の「WBSCU18ワールドカップ(W杯)」の出場権を獲得する。U18W杯では第31回大会だった昨年、日本代表が初優勝を飾った。

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