女優の伊藤沙莉(30)がヒロインを務めるNHK連続テレビ小説「虎に翼」(月~土曜前8・00、土曜は1週間振り返り)は28日、第108話が放送された。話題のシーンを振り返る。
<※以下、ネタバレ有>
向田邦子賞に輝いたNHKよるドラ「恋せぬふたり」などの吉田恵里香氏がオリジナル脚本を手掛ける朝ドラ通算110作目。日本初の女性弁護士・判事・裁判所所長となった三淵嘉子氏をモデルに、法曹の世界に飛び込む日本初の女性・猪爪寅子(ともこ)の人生を描く。吉田氏は初の朝ドラ脚本。伊藤は2017年度前期「ひよっこ」以来2回目の朝ドラ出演、初主演となる。
第108話は、小橋浩之(名村辰)と稲垣雄二(松川尚瑠輝)にも手伝ってもらった勉強会。男子中学生から「女性は働かなくてもいい」という意見が出る。一方、秋山真理子(渡邉美穂)は妊娠したことを佐田寅子(伊藤沙莉)に相談。出産後も秋山が裁判官を続けたいなら“居場所”は絶対守ると寅子は約束し…という展開。
「当時、認められていたのは、出産の前後6週間ずつの休業申請だけ。産休明け、新生児を抱えながら仕事を続けることには不安が残ります」(語り・尾野真千子)
寅子は育児期間の勤務時間短縮、育児のための長期休暇取得などの意見書を桂場等一郎(松山ケンイチ)に提出。桂場は「時期尚早だ」「(女性法曹が)食らいついてこられないならば、それまでだ」と却下した。
寅子は「生き残らなければ、同じ場所に立てない。それは果たして平等と言えるのでしょうか?今、明らかに目の前にある問題を、次の世代にそのまま先送りにしていくのが苦しいんです」と別の道を探る。
甘味処・竹もと。山田よね(土居志央梨)轟太一(戸塚純貴)らが集まる。
よねは秋山真理子(渡邉美穂)を見るなり「度肝を抜かれるほどの生ぬるさだな。同期の誰よりも早く出世して、社会を変えるなんてキャンキャン吠えてたくせに」。2人は司法研修所で同期だった。
竹原梅子(平岩紙)は「もしかしてあなた、よねさんにご婦人の化粧は紳士の髭剃りと同じ良識ある大人の証しですよと言ってケンカになったお嬢さん?」。驚く寅子に、よねは「類は友を呼ぶってやつか」と語った。
日本全国に女性裁判官任官者は12人、女性検事任官者は3人、女性の司法試験合格者は75人。最高裁事務総局に意見書を提出しようと、中山千春(安藤輪子)や後輩たちも署名集めに参加した。
そこへ久藤頼安(沢村一樹)と桂場が現れる。
司法研修所所長の久藤は「懐かしい顔が揃ってるね。またこうやってみんなと会えてうれしいよ。お玉ちゃん(玉木/平体まひろ)、ヨッシィ(吉永/川久保晴)、それに“ヨネヨネ”!…じゃなくて山田さん」と相変わらずフレンドリー。よねはあだ名呼びに、一瞬固まったが、訂正され「ご無沙汰しております」とあいさつした。
玉木と吉永は第73話(7月10日)に司法修習生として登場。寅子と対談したものの、後日、「当然よ。誰だって出世したいものよ。現状、家裁に行ったら出世の道は断たれるわけだし。そういう意味でも、佐田さんの言動は短絡的よね」「そうよ。ただ吠えればいいものじゃないもの」などと陰口を叩いた。
SNS上には「ヨネヨネw」「ライアンさん、好きすぎる」「よねさんじゃなくても拒否すると思うw」「マディだと思っていたのに」「よねちゃんだけ名字変換じゃなかったー(笑)」などの声が続出。視聴者の爆笑を誘った。
寅子による働き方改革は果たして。