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巨人 浅野が打ったら勝つ!本塁打3戦3勝 首位・広島と0差キープ

スポニチアネックス 2024年8月29日 5時33分

 ◇セ・リーグ 巨人3-2ヤクルト(2024年8月28日 神宮)

 2位の巨人は28日、ヤクルトに3―2で競り勝ち、貯金を今季最多の13とした。3回に浅野翔吾外野手(19)が左越えへ先制の3号2ラン。前日には左腕にプロ初の死球を受けたが、豪快な一撃でチームに4連勝をもたらした。浅野が本塁打を放てば、これで3戦3勝。首位の広島も勝利したためゲーム差はなしのままだが、4年ぶりのV奪回へ向けてピタリと追走していく。

 神宮の夜空に高々とバットを掲げる。その瞬間、球場の誰もが本塁打を疑わなかった。浅野が先制の左越え3号2ラン。「完璧だった。打った瞬間いったかなと思った」。優勝争いの大事な試合が続く中で、またもチームに勢いを与えた。

 「昨日、丸さんが目の前で敬遠されて、そこで抑えられて悔しかった。チャンスで回ってきたら絶対に打つと強い気持ちだった」

 痛みより悔しさが残っていた。前夜は、初回にプロ初の死球を左腕に受けた。もん絶したが、それよりも、6回2死三塁で丸が申告敬遠で歩かされ、回ってきた好機で凡退した悔しさの方が上回った。「絶対出るつもりでいました」。早々に訪れた雪辱の機会。3回2死三塁、カウント2―2から真ん中に来たスプリットを逃さなかった。

 首位・広島も勝利したため、奪首とはならずもゲーム差なし。一戦一戦の重みが増す中で、間違いなく起爆剤になっている。左手首骨折のヘルナンデスに代わって12日から1軍に昇格し、14日阪神戦では決勝の満塁弾。スタメンに定着すると、24日以降は2番に起用され期待に応え続ける。阿部監督も「大きな先制のホームランだった」と目尻を下げた。

 「試合になったら(年齢は)関係ない」。思い切りの良いプレーで周囲を引きつける19歳は、自然な気配りもできる。7月のオールスター休みに母校・高松商を訪問。野球部だけでなく、吹奏楽部と応援部にもアイスを差し入れた。応援してもらえることが当たり前ではないと、分かっているからこその行動。今年3月に自身の応援歌が完成した際には「格好いいですよね。本当にうれしいです」と大喜びしていた。

 若武者の活躍で今季最多の貯金13。「優勝争いしている時に使ってもらっている。できないじゃなくて、やらないといけない」と浅野。4年ぶりのV奪回へ、不可欠な存在になっている。(小野寺 大)

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