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巨人・門脇誠は笑顔なきヒーローに 50日ぶり打点&117日ぶりV打も猛反省「本当に申し訳ない」

スポニチアネックス 2024年9月1日 21時43分

 ◇セ・リーグ 巨人3―1阪神(2024年9月1日 甲子園)

 巨人の門脇誠内野手(23)が1日の阪神戦(甲子園)で攻守にミスを重ねた末に勝ち越し、そして決勝の適時打を放った。

 門脇が打点を挙げるのは7月13日のDeNA戦(東京D)以来50日ぶり。V打は5月7日の中日戦(バンテリンD)以来117日ぶり今季2度目だった。

 チームは3―1で7回降雨コールド勝ち。だが、V打の門脇に笑顔はなく「必死…必死どころじゃないです」と切り出した。

 阿部慎之助監督(45)も門脇のV打について聞かれ「結果オーライ」と話していたが、「それはそうです。それは結果オーライです。誰が見ても分かっていると思いますし、自分も分かっているので。そこはちゃんと、しっかり練習して。勝てたことが幸いというか、2つエラーもして、本当に投手の方に申し訳ないので。もうこの時期で、これで負けたら結構痛い1敗になったので。勝てたのはみんなのおかげなので、気を引き締めてやっていけたらと思います」と猛反省した。

 1―1で迎えた7回だった。無死一、三塁と勝ち越しのチャンスで第3打席に入った門脇は初球ボールのあと、2球目のセーフティースクイズをファウル、3球目のスクイズもファウルで2球連続スクイズ失敗。ベンチではそれまで感情を抑えていた阿部監督もさすがに怒りの表情を隠せなくなった。

 だが、続く4球目だった。門脇はチームが苦手とする相手先発右腕・西勇から中前に適時打を放ち、ついに勝ち越し。阿部監督の表情はここでも緩むことはなかったが、続く小林が初球でセーフティースクイズを決めて3点目をもぎ取ると、指揮官はようやく“よくやった”と言わんばかりに拍手を繰り返した。

 試合後、阿部監督は門脇の勝ち越し打の場面について「その前にね、ちゃんと決めてれば1点取れてたと思うんで、そこは反省して。結果オーライになってしまったんですけどね、だから僕はあんまり喜んでなかったんですけど。本人もね、反省してると思いますし、うん。ああいう作戦は多分、今後増えていくと思うので、うん。練習してほしいなと思います」と門脇に“宿題”を与えた。

 気持ちを切り替え、ミスを少しでも取り返す適時打だったが、「もう迷惑をかけているのは分かっているので、なんとか執念というか、気持ちで。なんでもいいので1点取りたい。そういう思いは持っていました」と門脇。

 2球連続のスクイズ失敗以外にもミスが続いていた。

 坂本が腰の違和感のためベンチ外となった前日の同戦で門脇はそれまでの遊撃から三塁に回ったが、初回にいきなり森下の三ゴロを一塁へ悪送球。坂本がベンチスタートとなったこの日は遊撃に戻ったが、またしても初回に1死一塁から森下の併殺性の遊ゴロをファンブルし、さらにボールを握り損ねてオールセーフにしてしまった。

 併殺なら攻守交代となるはずが、1死一、二塁となり、先発右腕・菅野は続く大山に右前適時打されて失点。門脇の失策絡みで自責0のまま先制を許した。

 「絶対に捕らないといけない。焦ってエラーとかではないので、確実にアウトにしないといけない打球でした」。

 追いついた直後の4回にも2失策目を犯した。1死一塁から菅野は前川を一ゴロに打ち取り、まずは一塁手・大城卓が二塁ベースに入った門脇に送球。門脇はベースを踏んでから併殺を狙ったが、一塁悪送球となって打者走者・前川の二塁進塁を許した。ここは菅野が踏ん張り、得点は許さなかったが、4回までに2失策と名手らしからぬプレーで菅野の足を引っ張る形となっていた。

 なお、門脇は今季105試合目の出場で、計14失策。新人だった昨季は126試合に出場して5失策だったが、今季の14失策はこれでリーグ最多21失策の佐藤輝(阪神)に次ぎ、村上(ヤクルト)と並ぶリーグワースト2位となっている。

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