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【パリ・パラリンピック】里見紗李奈がV2! 東京パラ決勝再現の逆転勝ち バドミントン女子シングルス

スポニチアネックス 2024年9月2日 20時12分

 ◇パリ・パラリンピック第6日 (2024年9月2日 ポルトドラシャペル・アリーナ)

 バドミントンの女子シングルス車いすWH1決勝が行われ、21年東京大会優勝の里見紗李奈(26=NTT都市開発)が同準優勝のスジラット・プッカム(38=タイ)を2-1で破り、2連覇を達成した。同WH2の3位決定戦では山崎悠麻(36=NTT都市開発)が東京大会銅のイラリア・レングリ(24=スイス)に敗れ、4位だった。

 東京大会決勝の再現となったファイナル。第1ゲームはプッカムが早めに仕掛けてきたラリーで揺さぶられて先行され、追い上げも及ばず18-21で落とした。第2ゲームは里見が先に仕掛ける展開が増え、序盤からリードを保って21-13で奪取。最終第3ゲームは7-11とリードされてのコートチェンジから5連続得点で流れを変え、21-18で3年前の決勝と同じく逆転勝ちを収めた。決着の瞬間はうれし涙を流したが、手渡された日の丸を掲げると笑顔になった。

 山崎と組んだ女子ダブルスでは決勝で中国ペアに敗れて銀メダル。東京大会後に急成長し、対戦成績でも分の悪かった相手に食い下がったものの、2連覇を逃した。里見は「3年間、金メダルを目指してずっと練習してきたのでめちゃくちゃ悔しい」と話す一方、山崎は今回が最後のパラリンピックとあり「悠麻さんの勝ちたいという気持ちは伝わった。それがうれしかった」と涙を流した。シングルス決勝は山崎への思いも胸に戦った。

 高3だった16年に自動車事故に巻き込まれ、脊髄を損傷して歩けなくなった。最初はふさぎこんだが、障がい者クラブで中学時代に部活動経験があったバドミントンと出会い、趣味として始めるうちに実力を伸ばした。19年世界選手権で初めて世界の頂点に立ち、バドミントンがパラリンピック種目に採用された東京大会で2冠を達成した。その後の3年間はスタイルを研究され、今年2月には国際大会の連勝も59でストップ。それでも「できることは全部やる」と心身を磨き、追われるプレッシャーをはねのけて再び金メダルに輝いた。

 ▼里見 3年間この日のために頑張ってきたので、優勝できて凄くうれしいです。ダブルスで負けてしまった分、本当にシングルスだけでも金メダルを日本に持って帰りたいと思っていたので、実現できて凄くうれしいです。

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