Infoseek 楽天

仙台育英の「朗希2世」151キロ右腕・山口がプロ決断!甲子園未出場も“推せる”理由とは

スポニチアネックス 2024年9月3日 4時3分

 日本高野連は2日、公式サイトでプロ入り希望の高校生に義務付けた「プロ野球志望届」提出者の掲載を始めた。この日までに、今春の選抜大会で8強に入った阿南光(徳島)の吉岡暖投手、今夏の甲子園大会に出場した聖カタリナ学園(愛媛)の有馬恵叶投手ら19人が提出した。

 「朗希2世」が、ついに決断した。仙台育英の最速151キロ右腕・山口廉王(れお)投手(3年)が2日、近日中にプロ志望届を提出することが分かった。

 ロッテ・佐々木のように高く左脚を上げる1メートル93の長身右腕は、今夏の宮城大会決勝の聖和学園戦で先発も2回2/3を4失点で降板。5―8の敗戦後に進路について「これから考えます」と態度を保留していた。

 昨年のエース格だった湯田統真(現明大)、高橋煌稀(現早大)が進学したように、大学の4年間でさらに成長を目指してドラフト1位指名を狙う選択肢もあったが、須江航監督、家族らと話し合いを重ね、プロで勝負するという決断を下した。

 公式戦デビューは昨秋からで甲子園経験はないが、長い腕から繰り出す直球、フォークが武器で、まだまだ伸びしろは大きい。須江監督も「大型にもかかわらず、変化球でも腕の振りが緩まない。それが素材としての良さ」と将来性を高く評価してきた。本家の佐々木と同じく甲子園未経験の東北の剛腕が、プロ野球の世界に飛び込む。

 ◇山口 廉王(やまぐち・れお)2006年(平18)5月14日生まれ、東京都出身の18歳。田柄二小1年から田柄ボーイズで野球を始め、高崎中では宮城北部リトルシニアに所属。名のれおは手塚治虫の漫画「ジャングル大帝」の主人公のライオンが由来。1メートル93、95キロ。右投げ右打ち。

 ≪「朗希2世」を推せる理由≫山口は今春に評価を急上昇させた投手の1人。長身から繰り出す直球は「生」で見れば惚れずにはいられない。今夏の宮城大会では決勝で敗戦し、自身初の甲子園出場はならなかった。スカウト間の評価は「素材型」のままで保留となった。昨秋の宮城県大会から主戦となり、今春の選抜出場が果たせなかった山口の評価は夏に試されることとなった。ただ、山口にとって酷だったのは勝利に導くことが優先されるエースと、「一球の質」が問われるドラフト候補投手の2役を担ったこと。超一線級は二兎(にと)を追うことも可能だが、最後の夏に甲子園を目指すチームのエースにおいて、難しい立場となった。ただプロは「最高値」を評価する世界。山口のMAXを評価する球団は当然ある、と想定される。今年のドラフト会議は10・24。プロ球団のジャッジメントを待ちたい。

この記事の関連ニュース