藤井聡太王座（22）＝王将含む7冠＝が3日、神奈川県秦野市の「元湯陣屋」で第72期王座戦5番勝負第1局の前日会見に臨んだ。
挑戦者は永瀬拓矢九段（31）。名誉王座が懸かった永瀬から藤井が王座を奪い、全8冠制覇を達成してから1年。藤井の初防衛か、永瀬のリベンジか。再び両者が激闘を繰り広げる。「1年間の取り組みや成長が問われるシリーズになる」と気合を入れた。
前期を振り返り「私にとって記憶に残るシリーズでしたが、全体を通して内容は押されていて課題を感じた。今期の5番勝負ではどれだけ改善していくかが大切だと思う」と話す。「1年ぶりに戦うということで、成長できたところを出すことができれば」と力を込めた。
練習対局相手として知られる永瀬との対戦。「手の内は知られているので、作戦的な所でも上手い指し回しが求められる」と気を引き締める。最後に練習対局をしたのは今年8月中旬。「序中盤の研究の深さはもちろん、それ以上に中盤以降の柔軟な発想や丹念な読みに裏打ちされた攻めが凄い。どのような展開になるか分かりませんが、しっかり読みを深めていきたい」と語った。