J1新潟はきょう4日、ホームで町田とルヴァン杯準々決勝第1戦を戦う。台風でリーグ戦の名古屋戦が中止になり、くしくも実現した町田との“3連戦”。8月25日のリーグ戦第28節に続く第2ラウンドとなる一戦に向け、選手たちは気持ちを切り替えて準備。前回対戦はスコアレスドローだっただけに、ゴールへの意識をより高めて4強入りへ先勝を目指す。
イレギュラーな事態にも万全な準備で対処した。3日の聖籠町のアルビレッジで行った最終調整では、選手たちはいつものようにリラックスした表情でピッチに現れ、徐々に町田戦に向けて集中力を高めた。松橋監督は「切り替えはしっかりやってくれた」と話し、自信を持って準々決勝第1戦に臨む。
8月31日の名古屋戦が台風の影響で前日に中止が決定。対名古屋に集中して1週間準備をしてきたことから「選手同士では一回スイッチが切れたよねという話はあった」（FW鈴木）。
ただ「目の前の敵が最強の敵」という意識で毎試合戦ってきたチームはすぐに切り替えた。試合予定日だった31日の練習では、指揮官がミーティングで「みんなの頭の中を町田で一色にしてほしい」と求め、町田戦を見据えた紅白戦を実施。特に攻撃に重点を置いて行い、コンディション面でも体に刺激を入れることができた。鈴木は「力さん（松橋監督）やスタッフ陣が次に向かうというスイッチを押してくれたのは良かった」と感謝する。
新潟は黒田監督体制の町田との対戦成績が2勝1分けと分がいい。8月の前回対戦はスコアレスドローだった。町田は今季リーグ戦では先制すると14勝1分けと負けなしだが、先に失点した場合は2勝1分け6敗と大きく負け越している。新潟は先制点を奪えるか否かが勝敗を左右しそうだ。
前回対戦では相手の堅いゴール前を攻略できなかった。鈴木は「中を見せていくことで外が空き、外があるから中も空いてくるので、センターバックに仕掛けていきたい」とイメージを膨らませる。
もう一つ鍵となるミドルシュートも「迷わず（足を）振りたい。全てがきれいに、うまくはいかないと思うので力ずくというか強引にゴールに向かうことを意識している」とMF宮本。先にゴールをこじ開け、勝利への道筋をつくる。（西巻 賢介）