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ドジャース・大谷 移籍しても変わらないエンゼルスタジアムの“定位置”とエンゼルス愛

スポニチアネックス 2024年9月5日 1時33分

 ◇インターリーグ ドジャース6―2エンゼルス(2024年9月3日 アナハイム)

 【ヤナギタイムズ】日本ハム時代の13年12月から大谷を本格取材し、TBS系情報番組「ひるおび」、「ゴゴスマ」などに随時出演する本紙MLB担当・柳原直之記者の連載コラム「ヤナギタイムズ」。今回はドジャース・大谷の、昨季まで所属したエンゼルスの本拠地エンゼルスタジアムへの「凱旋試合」に迫った。

  何年も見ていた同じ光景だった。試合開始前、午後5時ごろのエンゼルスタジアム。大谷はビジター側が練習する右翼ではなく、左中間に向かって行った。

 「ずっとあそこでやっていたので」。正確には昨季までより10メートルほど右側だった。21年から続けるプライオボール(通常より重いボール)を使った「壁当て」。ユニホームの色は変わったが、自然に“定位置”を選んだ。違ったのは昨年までは壁当てで剥がれていた芝が奇麗なままだったことだ。元同僚たちも変わらぬ「大谷愛」にあふれていた。6月に左肘を手術したサンドバルは、術後に大谷と連絡を取ったと明かし「彼が苦労したことなど質問に答えてくれた」とどれだけ優れた人間か熱っぽく語った。「彼はベストフレンド(親友)で、ベストエネミー(敵)」の言葉が印象的だった。

 記者は今季3度目の米国出張初日だった。球場地下1階。昨年までエレベーターを降りて右に向かったが、この日は左へ。ビジターのクラブハウスに向かうのも、大谷がそこにいる姿も新鮮だった。日本から持参した、スポニチ作製の報道写真集「翔~Blue Sensation~」、愛犬デコピン用グッズを数点渡した。「また金もうけですか。これ(グッズ)で許してもらう、と。最低ですね」とニヤリ。記者イジりも変わらなかった。

 ファンや元同僚も歓迎した「凱旋試合」。だが「ジ・アスレチック」エ軍担当のサム・ブラム記者も記事でエ軍を非難したように、残念だったのは歓迎セレモニーがなかったこと。二刀流で世界中の野球ファンの注目を集め、2度のMVPを獲得した功労者。功績を称える必要性があったのではないだろうか。

 ▽3月26日オープン戦でのエンゼルスの大谷セレモニー ドジャース移籍後初めてのエンゼルスタジアムでの一戦に「2番・DH」で出場。スタンディングオベーションで迎えられた初回の打席で、大型ビジョンに特別映像が流れた。18年のメジャー1号から2度のMVP獲得など在籍した6年間を振り返った約1分間の映像で、4万4377人のファンが改めて拍手。大谷はネット裏など3方向にヘルメットを取って頭を下げて応えた。

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