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落合博満氏 プロ野球の投高打低問題を語る「ボールのせいにしちゃいけない。レギュラーがいない」

スポニチアネックス 2024年9月5日 17時2分

 現役時代に3冠王を3度獲得し、監督としては中日を4度のリーグ優勝に導いた落合博満氏(70)が5日、自身のYouTube「落合博満のオレ流チャンネル」を更新。プロ野球界の投高打低問題について語った。

 今年のプロ野球が投高打低であることは低反発球の影響があるかと問われた落合氏は「低反発球に話を持っていったら野球がおかしくなっちゃう。必ず(ボールの反発係数の)上限から下限までの規定があって、その中に含まれた数字で野球をやっているわけだから。じゃあ、我々の時代はどうするんだっていうことだよ」と否定した。

 以前は球団によって使用するボールのメーカーが違っており「飛ぶ会社もあれば、飛ばない会社もある。球団によっては飛ばないボールを使った方がいいだろっていうことで、各球団が試合球を決められていた。それだったらばらつきがあって困るということで1社にしたわけでしょ」と説明した。

 落合氏が考える投高打低の要因として「ピッチャーの技量はだんだん上がってきてるんだろうけども、バッターの技術が落ちてきている。それをボールのせいにしちゃいけないよ」と指摘した。

 それ以外の要因として「あと選手の使い方ね」と指摘。「セ・リーグでいうと、中日の場合、規定打席に足りているのは1人だけ(収録日の8月22日時点で細川成也のみ)でしょ。普通4人くらいはいて当然なんだけども。それが1人しかいないっていうのは見ての通りですよ。だからレギュラーがいないってこと」と話した。

 レギュラー不在の要因も解説。「チーム5、6人は規定打席超えてなきゃいけないのが現状なんだろうけど、そうなっていないのは野球のやり方が変わってきたんだろうとは思う。入れ代わり立ち代わり選手を使い分けていくっていうような野球になってきたんだろうと。ちゃんとした技術があればレギュラーとしてゲームに出られるんだろうけど、その時々の調子の良い、悪いでゲームに出られないっていうのはレギュラーじゃないってことでしょ」と話した。また、「技術を上げることを最優先しなきゃいけないものが、調子の良い、悪いで使ってもらえる、使ってもらえないっていう。それを打てないからボールのせいにしちゃボールがかわいそうだよ」とした。

 「打つ技術が低下したのは今年に始まったことじゃない」と分析。「ピッチャーの技術も上がった」としつつも「昔だったら17、18人の規定投球回超えてるピッチャーがいたんだけども、今は10人ちょっとでしょ?(8月22日時点でセ・リーグ13人、パ・リーグ11人)で、6回で100球前後。中6日で回していったら、規定投球回超えないのは当たり前だよな。それだけ中継ぎ、抑えが重宝される時代になってきたんだろうと思うけども。先発完投するピッチャーが少なくなった。野球そのものが変わったんだろうと思うけどね」と話した。

 また、抑えられる投手の条件も解説。「そこそこ真っすぐが速くて、落ちるボールが抑えられる。オレには訳の分からない縦のスライダーって表現するけどさ。それをうまく操れるピッチャーが勝ってるってことでしょ」と分析した。

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