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【パリ・パラリンピック】福永凌太が男子400Mで銀メダル 十種競技からパラ転向の期待の新星

スポニチアネックス 2024年9月5日 17時34分

 ◇パリ・パラリンピック第9日(2024年9月5日 フランス競技場)

 陸上の男子400メートル(視覚障害T13)が5日に行われ、パラリンピック初出場の福永凌太(25=日体大大学院)が48秒07で銀メダルを獲得した。陸上の日本勢では男子100メートル(視覚障害T13)銅の川上秀太、男子400メートル(車いすT52)銀の佐藤友祈と銅の伊藤智也、男子5000メートル(視覚障害T11)銀の唐沢剣也、女子円盤投げ(座位F53)銀の鬼谷慶子に次いで、今大会6個目のメダルとなった。

 雨のコンディションで、やや抑えめに入った福永はすぐに2番手へ浮上。最後の100メートルでは先頭に立った世界記録保持者スカンデルジャミル・アスマニ(32=アルジェリア)を懸命に追ったものの差を広げられ、タイムも48秒を切れなかった。フィニッシュ直後は悔しそうな表情をのぞかせ、47秒43で優勝したアスマニと抱き合い健闘を称え合った。

 難病の「錐体ジストロフィー」により小4の頃から目が見えづらくなった。両親に勧められて小5から陸上を始め、中高では棒高跳びに取り組んでインターハイにも出場した。中京大では十種競技をメインに健常者の大会で日本トップクラスの選手たちと競ったが、コロナ禍で大会がなくなり、陸上を続ける瀬戸際だった4年時に、パラ競技なら陸上を続けられて世界でも戦えると転向した。

 パラ最初の大会でいきなり100メートルと円盤投げの日本記録を更新。さらに400メートルと走り幅跳びでも日本新をマークした。初出場した昨年の世界選手権では400メートルでアジア新記録の47秒79を樹立し、金メダルを獲得。今年の世界選手権(神戸)でも同種目で2位に入った。今年からは日体大大学院に進学し、研究に取り組みながら競技を続行。大舞台で鮮やかに輝いた新星は7日、昨年の世界選手権で銀メダルを獲得した走り幅跳びにも出場する。

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