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【パリ・パラリンピック】上地結衣・田中愛美組が日本女子悲願の金! 3時間激闘でオランダ勢V9阻止

スポニチアネックス 2024年9月5日 23時46分

 ◇パリ・パラリンピック第9日 車いすテニス(2024年9月5日 ローランギャロス)

 車いすテニスの女子ダブルス決勝が5日に行われ、第2シードの上地結衣(30=三井住友銀行)、田中愛美(28=長谷工コーポレーション)組が第1シードのディーデ・デフロート(27)、アニク・ファンクート(34=オランダ)組に4-6、7-6(3)、10-8(マッチタイブレーク)で勝ち、日本女子初となる金メダルを獲得した。正式競技となった1992年バルセロナ大会以来続いていた、この種目でのオランダ勢の連覇は8でストップ。デフロート、ファンクート組は21年東京大会に続く2連覇を逃した。

 上地はリオ大会でシングルス銅、東京大会でシングルス銀、ダブルス銅メダルを獲得しており、パラリンピック3大会連続のメダル。田中は2度目の出場で初のメダル獲得となった。上地はデフロートと対戦する6日の女子シングルス決勝で2冠を目指す。

 全仏オープン会場のセンターコートで行われた決勝は、ジャスト3時間の激闘となった。日本がサービスをブレークすれば次のゲームでオランダがブレークし返し、オランダがサービスをキープすれば日本もキープして一進一退。第1セットは、4-4で迎えた第9ゲームでデフロートが鋭い角度のドロップショットを決めてサービスキープしたオランダが先取。第2セットは田中のドロップショットが要所でさえ、日本が6-6からのタイブレークを7-3で制した。10点先取のマッチタイブレークは上地の巧みなショットなどで日本が5連続得点で先行。7-5で迎えた長いラリーでも2人の集中力は切れず、最後は絶対女王デフロートのミスを誘った。

 上地は東京パラでは大谷桃子とのペアだったが、田中と組んだ23年アジアパラ大会で優勝。初めて組んだ18年アジアパラ大会では「隣に立つ自信がなかった」と話していた田中が、4大大会などで経験を重ねて守りの面で成長した。決勝でも相手にボールを集められた田中がバックのスライス主体に粘り、上地も田中と何度も重なりそうになりながらフォローに動いた。赤土のコートで一体感をさらに増したペアが最高の結果を生んだ。

 ▼上地 パワーで勝負してくるペアに、ここまで接戦できていることが初めてと思いながらプレーしていた。最後まで集中力を切らさずに田中選手が頑張ってくれた。ダブルスでは2つ成績を上げられた。明日のシングルス決勝も今日の勢いに乗って取りたい。

 ▼田中 普段はなかなか組むことはないですけど、上地選手はオランダペアに勝ったことがあって、(ペアが)田中だから負けたと言わせないと思った。上地選手が隣にいてくれたおかげ。

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