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阪神・佐藤輝が歴史的満弾 球団初4年目300打点&80発 奇跡の逆転Vへ首位に2.5差

スポニチアネックス 2024年9月7日 5時17分

 ◇セ・リーグ 阪神9―1ヤクルト(2024年9月6日 神宮)

 奇跡の逆転Vへ号砲!阪神・佐藤輝明内野手(25)が、6日のヤクルト戦(神宮)で12号満塁本塁打を放った。キャリア4本目で、甲子園以外では初のグランドスラム。5回にも中前適時打を放って5打点を挙げ、プロ野球史上11人目、球団史上初となる「入団4年目300打点」を突破した。加えて1972年田淵幸一以来、球団史上2人目の「入団4年目80本塁打」もマーク。和製大砲の記録的満塁弾などで4連勝のチームは、試合がなかった首位・巨人との差を2・5に縮めた。

 涼しげな秋風が漂い始めた夜空に、佐藤輝が鮮やかな放物線を架けた。5―1の6回2死満塁。白球は誇らしく舞い、一直線に左翼席へ。着弾と同時に巻き起こる地鳴りのような大歓声を背に「カモメポーズ」で仲間と歓喜を分かち合った。

 「入ってくれて良かった。みんながつないでくれたチャンスだったので、いい打撃ができて良かった」

 5日の中日戦(甲子園)の3回1死満塁では右翼へ痛烈な飛球を放つも、右から左へと吹く「浜風」に阻まれ犠飛にとどまった。舞台こそ違えど“打ち直し”の豪快弾。25歳の表情も自然と緩んだ。

 昨年9月13日巨人戦以来、キャリア4本目のグランドスラムに加え、5回無死二塁でも5点目を生み出す中前適時打。2番手・原に対して3ボールから積極果敢に打って出て、低めの直球を素直にはじき返した。3ボールからのスイングはプロ入り2度目で、安打は初。「打っていい、しっかり狙っていい場面だったので狙いを絞っていった」。2本の快打で5打点を生み、通算300打点をあっさりクリア。入団4年目の到達はプロ野球11人目、球団初となった。

 「(打点は)僕だけじゃ無理。しっかりランナーに出てくれている人のおかげです」

 謙虚な背番号8こそ連勝街道の立役者だ。チームは4連勝。その間の全試合で安打を放ち、3試合連続で打点をマークした。首位・巨人は試合がなく、2位・広島は中日に完敗で4連敗。2日時点で今季最大5・5ゲーム開いていた首位との差は、たった4日で2・5まで縮まった。一度は閉ざされかけた奇跡への扉から、明るい光が差し込んできた。

 課題の守備も無難にこなし、ホームのヤクルト守備陣でさえ苦戦した風も何のその。三塁フェンス際や三塁ブルペン付近の難しい邪飛にも迷いなく落下地点に入り、立て続けに好捕。投手陣を堅守で盛り立て、「良かったです」とうなずいた。

 「しっかり明日も頑張ります」

 もう一つの節目である通算80本塁打にも達した。入団4年目での到達は72年田淵幸一以来、球団史上2人目の快挙だ。記録に彩られた夜を終え、残るは18試合。一戦必勝の貫徹の先に「メークアレンパ」を見据える。(八木 勇磨)

 ○…佐藤輝(神)の通算打点は大台突破の301打点。日本選手入団4年目での到達は、今季の牧(D)に続く11人目。阪神在籍中の選手では初めて。

 ○…本塁打は通算80本目。阪神生え抜きで入団4年目の80号到達は、田淵幸一(4年目=72年95本)に続く2人目。

 ○…満塁弾は23年9月13日の巨人戦以来通算4本目。過去3本はすべて甲子園で、ビジターでは初めて。ゲーム5打点は23年5月14日のDeNA戦、3ランと満塁弾で記録した自己最多7打点以来。

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